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「オイ、ちっと悪リィが」 「あ、え、は、はい………?」 一方通行はいくら探しても見つからない現状に少しだけイラだっていた。 これだけ探して見つからないという事は相当遠くに行っているか、影にいるかという事だ。 それならば、しらみつぶしに探しても良いがそれでは買い物の時間が無くなってしまう。 それだけは避けたかった。 なにしろ、リハビリという名目で連れてこられたものの、未だに体は痛むし、動きずらい。 一人、助っ人を得たものの、碌に打ち止めの姿格好も聞かずに飛び出してしまったため当てにならない。 というわけで、最も簡単な方法―――人に尋ねるという手に出たわけだ。 ちなみに声をかけた少女は背格好から見て、恐らくは高校生と見れる人物だった。 茶色の混じった腰まである黒髪を、頭の横で一房だけゴムで縛り、ピョコンと飛び出させている。 そして、顔にはフレームの細い知的そうに見える眼鏡。 なぜか眼鏡は妙にずり落ちているように見えた。伊達だろうか。 「この辺で、こンな感じのガキ見なかったかァ?」 そう言ってポケットからメモ帳を取り出して開き、少女へと突き出す。 そのメモ帳には妙に上手い打ち止めの似顔絵が一枚書かれていた。 「えと……見て、ません。ゴメンナサイ……」 「そうか。邪魔ァしたな」 オドオドとした少女に言うなり、早速再び歩き出そうとする一方通行。 そんな一方通行へと慌てて少女は、 「あ、ちょ、ちょっと……待って、下さいっ!」 「あン?」 少女の声に気づいて振り向く一方通行。 振り向いた先では少女がもじもじと何か言おうしていた。 どうやら、目の前の少女は人見知りをするタイプのようだ。 というか、今日は妙にこういうシュチュエーションに出会う確率が高いような気がする。 暫くすると、少女は意を決したように口を開いた。 「あの、インデッ――あ、白いシスターさんを見ませんでしたか……?私の、友達なんです……」 「しすたァ?」 出てきた珍しい単語に首を傾げる一方通行。 シスター。 "妹達"の上位体である少女なら毎日のように朝から晩まで見ているが、白いのは見た事が無い。 「あ、えっと、修道女さん、の事です……」 「あァ?そっちかよ。なら見た覚えはねェなァ。悪リィけどよォ」 「そ、そうですか……」 しょんぼりと言った感じで肩を落とす少女。 頭の横に出た髪も少女の感情を表すようにヘニャリといった感じに萎れていた。 手伝ってやるか?という考えが一瞬鎌首をもたげるが、一方通行も一応人探し中だ。 目の前の少女には悪いが、手伝っている暇は無いのである。 「ンじゃ、俺ァ失礼するぜ」 「あ、ま、待って……ッ!」 「ごふゥッ!?」 いきなり襟首を掴まれて首が締まった。 いつもなら反射している所だが、演算補助装置の電源の都合上今はつけていないのだ。 したがって、一方通行は生き物の作りとして正常に、息が詰まり、思い切り咳き込んだ。 思わず蹲り、ぜぇはぁ、と呼吸を正すのに数秒。 立ち直り次第、思い切り立ち上がり、少女へと再び向き直る。 「なァにしやがるンだ、コラァッ!」 「ひっ……ご、ごめんなさい、その……」 思いきり怒鳴りつけるが、目の前の少女が泣きそうな顔でコチラを見ているのでそれ以上は言えない。 一方通行にも良心というものはあるのだ。 目の前の少女は先程と同じようにもじもじとしていた。 このパターンにそろそろ飽き飽きしていた一方通行は腕を組み、爪先でリズムを取るように地面を叩き始める。 「言え」 「で、でも……」 「いいから言え」 「う、は、はい……」 その顔は口は引きつった笑いを浮かべているが、目はイラつきを宿したものだった。 一応、目の前の少女が言いやすいように笑顔で言うつもりだったのだが、失敗したようだ。 少女は相変わらず泣きそうな、または小動物の様なとも例えられる表情で、一方通行を見た後。 「実は、私……」 少女は決心したかのようにかなり大きい胸の前で両手の拳を握り締め、 「ま、迷子なんです……ッ!」 一方通行の時が止まった。 「……あ、あの……?」 「……はァ」 少女が困った様な表情で見てくるが、それに構わず溜息を一つつく一方通行。 そのまま虚ろな目で空を見上げて一方通行は思う。 ……なンでェまた、今日に限ってこんな面倒ごとだらけなンだァ……? その頃、眼鏡の少女は相変わらず一方通行を見てオロオロしていた。 結標・淡希は白い修道女服を着た少女を連れてとある駅へと続く歩道を歩いていた。 「あわき?」 「そう、結標・淡希。標を結ぶ淡い希望ってね。私の能力もそんなものよ」 「良い名前だね。うん」 白い修道女はその手にある携帯食であるクッキーを頬張り、もぐもぐと口を動かしつつ言葉を返す。 朝ご飯代わりにとポケットに入れて持ってきたものだが、どうやらそれが幸いしたらしい。 先程まで萎びた野菜ばりだった少女が此処までしっかりと復活するとは、やはり食は偉大だ。 「それで、貴女の名前は?」 「ん?」 少女はクッキーを口の中で咀嚼しつつ、首を傾げる。何かを考えているようだ。 結標よりも頭一つ分程小さい少女は首を傾げつつうーん、と唸り始める。 「どうかしたのかしら?」 「ううん。とうまがあんまり人に名前教えるなって言ってたんだけど……まぁ、いいよね」 とうま、という人は余程心配性らしい。 確かに学園都市内でも犯罪というものは起こるが、基本的に其れはすぐに鎮圧される。 第一、能力者だらけのこの街で誘拐等行っても、その事件専用の"風紀委員"が出てくれば、 能力次第ですぐに見つかってしまうのだ。 ……まぁ、機密レベルとかそういう重要人物でも無い限りそれもないでしょう。 目の前の少女が、それだけのリスクを払ってでも誘拐すべき人物には結標には見えなかった。 「ん、私の名前は、インデックスだよ。禁書目録の方がいいかな?」 「偽名?」 「……いきなりとうまと同じようなこと言うんだね……」 ふむ、と結標は思考を走らせる。 この白い修道女――インデックスが偽名を使っているのは恐らく格好から推測するに、宗教関係の事情なのだろう。 どこかの国では、本当の名前は身内にしか教えないという決まり事もあったはずだ。 別段、結標は他人が信じるものに対してとやかく言う趣味も無いので、そこまで考えて簡単に思考を手放した。 と、思考の海から舞い戻った視線の先では、少女がガックリと肩を落としていた。 まさか本名だったのだろうか、と結標は慌て、咄嗟に考えの方向を変える。 そうだとしたら反射的にとは言え、かなり失礼な事を言ってしまったのかもしれない。 「え、えぇっと、ごめんね。ほら、あそこにファーストフード店があるわ。あそこで何か食べましょう?」 子どもをあやす時は食べ物で誤魔化すに限る。 結標は記憶の端から断片的な智識を引っ張ってきつつ、横断歩道を渡った先、道路の向かい側を指差した。 瞬間。 疾風と化した何かが真横を走りぬけて行った。 「は?」 慌てて、隣を見るが誰もいない。 そう、つい先程まで隣に立っていたはずのインデックスさえも。 となると考え付く事は一つ、 「あわき、あわき、はやくー!」 「速っ!?」 思わぬ俊敏過ぎる動きに驚きを隠せない結標。 空間移動能力者も真っ青の移動速度だ。 もしや肉体強化系能力者か何かなのだろうか、と思いつつ赤信号になりつつある横断歩道を急いで渡る。 渡りきった先、ファーストフード店の前では白い修道女こと、インデックスが瞳を輝かせていた。 「うふふ、ようやくお昼ご飯にありつけるのかも……ジュル」 「インデックスちゃん、涎、涎」 指摘されると慌てて修道服の袖で口元を拭うインデックス。 一応、まだ恥じらいなどの感情は捨てていないらしい。 「それじゃ、入りましょうか」 「やったー!」 元気に万歳するインデックス。 余程嬉しいらしく、手の中に居た猫が落ちたというのに全く気にした様子が無い。 猫の方は何やら悟りきったような視線でコチラを見ていた。中々に苦労人なのかもしれない。 そして、結標は内心で、こんな可愛い子を放置していくだなんて何を考えているのだろうか、とか、 会ったら絶対に説教してあげなければ、などとまだ見ぬ"とうま"という人物に対して義憤を燃やすのであった。 その様な事を考える結標のやや先を、スキップでもし始めそうな感じで店に入っていくインデックス。 店内は外見に比べて案外広かった。 まず最初に見えるのは入り口からカウンターへと伸びる通路とその左右に設置された十数個の長方形のテーブル。 通路はいくつか途中で枝分かれして他のテーブルなどへ行くための道となっていた。 道の端々には邪魔にならない程度に置かれた植木などの植物達。 インデックスについて行く様にしてカウンターまで歩く、その奥では何人かのスタッフが忙しく走り回っていた。 そのスタッフの一人、ショートカットの少女がこちらに気づき、走ってきた。 「お、おまたせしましたー!何にいたしますかっ!?」 やってきた店員である少女は妙に高いテンションでインデックスと結標の前へと滑り込んでくる。 此処の店員は中々に変わっているようだ。 「あわき、なに頼んでもいいの?」 「えぇ、良いわよ。好きなもの頼みなさいな」 その店員を余所に聞いてくるインデックスに優しく答えを返すと結標もメニューを物色し始めた。 メニューには典型的なファーストフード店の代名詞とも言えるパンとパンで肉を挟んだものがデカデカと載っている。 その他にもドリンクやサラダ、シェイクなども載っていて結構種類豊富だ。 「それじゃー、これとこれとこれとこれと――」 「って、そんなに食べるの……?あー……それじゃ、私はこれとこれとこれで、と」 「えぇっと、これとこれとこれと……これですね。承りましたー。それでは、確認させていただきます――」 店員はいくつかカウンターに設置されたレジを操作すると、復唱を開始する。 「あわき、ありがとね。私、あのままだったら多分行き倒れになってたかも」 「気にしないで良いわよ。その代わり、これ食べたら"とうま"を探す代わり、私の人探しも手伝ってもらうわよ?」 一方通行には既に連絡を入れてあるし、人手も増えるし、と内心で呟く結標。 彼の方もなんだか色々大変な事になっているとかなんとか言っていたが、結標はあまり覚えていなかった。 手を目の前に持って来れば、携帯のボタンを押した指の震えはまだなくなってもいないし、顔もまだ少し熱い。 ……き、緊張、緊張のせいよ……っ! 思い返して思わずまた顔を赤く染める結標。 インデックスがコチラを見て不思議そうに首を傾げるが、結標の暴走し始めた思考は中々止まらなかった。 ……あぁ、もう、なんであんなに緊張するのよ!冷静になりなさい、私! 「あのー?よろしいでしょうかー?」 「え?あ、え、えぇ、お願い」 「かしこまりましたー。それでは、暫くお待ちくださーい!」 店員の声にようやく現実へと戻ってくる結標が言葉を返すと、店員は走るようにして奥へと去って行った。 途中なんだか叫び声と共に食器か何かが落ちた音がしたが、気のせいだろう。 「それじゃあ、先にインデックスちゃんは席でも――」 さて、と前置きしてインデックスの方を向き、用件を伝えようとする結標。 しかし、それを遮る声が横から来た。 「あれ?シスターちゃんじゃないですかー?」 インデックスと二人して声のした方向に顔を向ける。 其処には―――、 「小学生……?」 「い、いきなり失礼なーっ!?」 「小萌先生。初めて会うんだから。仕方ないと思う」 「ひ、姫神ちゃんまでーっ!?」 見た目小学生が妙に似合う少女が何やら横に並んでいる巫女服の少女とコントをしていた。 結標は姫神と呼ばれた巫女服の少女を見て眉を顰める。 ……?どこかで見たような……。 「あ。良かった良かった。知り合いに会えた。あわき、紹介するね。こもえにあいさだよ」 インデックスが二人へと駆け寄り紹介を始める。 その紹介を聞いた結標は疑問が氷解するかのようにキョトンとした表情となり、 「あいさ?もしかして、貴女は"吸血殺し"の姫神・秋沙?」 それを聞いた姫神も何かを思いだしたかのように掌を打ちつつ言葉を返す。 「そういう貴女は。"座標移動"の結標・淡希?」 「あれ?」 「ふえ?二人とも知り合いなのですかー?」 抗議を止めて向かい合う姫神と結標を交互に見る小萌。 「ん。小萌先生は昔私が居た学校。覚えてるよね」 「え、えぇ、勿論ですよー。霧ヶ丘女学院ですよね?」 姫神は頷き。 「そこの先輩」 「あ、成る程ー」 姫神の答えに納得したのか、小萌は結標へと向き直り、礼儀正しくお辞儀を一つ。 「はじめまして。私は姫神ちゃんの担任をしている小萌と申すものです」 「あ、はい。ご丁寧にどうも」 思わずお辞儀を返してしまう結標だったが、そこで頭の中にとんでもない疑問が飛び込んできた。 「……先生!?」 勢い良く顔を上げて小萌を凝視する結標。 嘘だ。どう見ても小学生にしか見えない等と頭の中を理解不能なデータが駆け回った。 そして、思いだすのは学園都市内で実しやかに噂される虚数学区の存在。 「あぁ、あの不老不死の完成体っていう……まさかこの目で本当に見れるだなんて……」 「ナチュラルに傷つく発言連発ですかーっ!?」 劇画調になって驚く結標に向かって涙目で抗議を再開する小萌。 それを見かねたのか姫神とインデックスは互いに視線を合わせ頷いた後、 「結標先輩。小萌先生を弄るのは其れくらいにした方がいい」 「ん、そうね……」 「こもえ、どうどう」 「姫神ちゃんまでですかー!?というか、私は馬じゃありませんー!」 キーッと両手を振り上げる様はまさに子どもという言葉が相応しかった。先生なのに。 それを見て楽しそうに表情を変えるインデックスと姫神。 結標はそれを見ていて笑顔になりそうになり、ふと気づいた。 私はこんな事をしていていいのか、"目的"を忘れるな、と罅割れた心が叫ぶのを。 「………」 「あ。あわき、あわき。来たみたいだよ?」 「ん?あら、本当ね」 無邪気にインデックスがコチラに向けてカウンターの奥からやってくる店員を指差した。 そのインデックスの笑顔を見てとある少女の言葉を思い出す。 『これから貴女を日常へ帰して差し上げますわ。どこかで誰かが思い、このわたくしが賛同した通りに』 自分が傷つけた少女、戦いの勝敗はもはや決したというのに最後まで意志を崩さなかった強い少女を。 そして、今もどこかで誰かのために走り回っているであろう少女の事を。 ……あの子の思惑にはまっちゃったのかしら、私。 自分が一度は殺そうとした少女――白井・黒子を思い出して結標は思わず苦笑した。 罅割れた心が軋むが結標はこう思わずにはいられなかった。 ……私は今あの子達のおかげで楽しい日常の中に居るのね。 インデックスを見つつ結標は今此処には居ない人々を思い、今度こそ本当の笑みを浮かべた。 ……ありがとう。 ○ 風斬・氷華は現在進行形で迷子である。 頭の横から一房だけ髪を縛ってピョコンとさせている髪型の風斬は目の前を行く白い少年を見ていた。 見事なまでに白い頭髪と後ろからでは見えないが赤い瞳、そして少女なのか少年なのかわからない体格。 首には黒いチョーカーのようなものを付け、そこからは音楽プレイヤーの様なものがぶら下がっている。 そんな少年と風斬は路地裏を歩いていた。 向こう側に光が見えるが中々に長い道のようだ。 人気も見事なまでに無い。 「………」 なんとなく怖くなって周りを見渡すが、やはり何も無い。 なんだか来た道がなんとなく遠かった。 ……ま、まさか……こんな路地裏に連れ込んで……。 色々思考が暴走気味なのは、とある白い修道女から叩きこまれた"夢見がち"という名の本のせいか。 もしもそういう事態になった場合は必ず正義のヒーローがやってくるのもだが、と風斬は思い、周りを見渡す。 天井はプラスチックの屋根になっていた。 何故路地裏にこんな屋根が、と思うが、取り敢えずは正義のヒーローならブチ破って来てくれる事だろう。 そして勧善懲悪の下、一撃必殺の破壊光線で悪役を改心させてから高笑いして去っていくのだ。 ……どうしよう……会ってみたいけど、迷惑かな……。 既に正義のヒーローという偶像が来る事が前提になっている辺り飛躍し過ぎているが、風斬は気にしない。 そんなものが居たらまずあの不幸が口癖の少年の所に常時出現している気もするし。 そして、きっとまたフラグを立てるのだろう。 …………。 ふと、妄想の世界から帰ってきてみれば、いつの間にか足が止まっていた。 前の方では白い少年が振り向いてコチラを訝しげな顔で見ている。 「オイ、オマエ。なァにやってやがンだ。とっとと行くぞ」 「あ、は、はい……」 どうやら少年に特に悪意は無いらしい。 ちょっと残念な気持ちと同時に、わざわざ待っていてくれた少年の優しさを感じて、 なんとなく嬉しくなって笑顔になる風斬であった。 ちなみに風斬は知らない。 一方通行の頬に一筋の汗が流れていた事に。 「………」 状況を整理しよう。 少女が迷子と宣言した後、少女に向かって面倒臭そうに、 『付いて来たいならついて来い。オマエの知り合いもついでに探してやンよォ』 と言ったところまではよかったのだ。 問題はその後だ。 打ち止めはどこに行ったのだろうか等と考えていたら、何時の間にか現在位置がわからなくなっていた。 しかし、そんな事は最強の名にかけて言える筈もない。 これが今の状態だった。 どうしたものだろうか、と一方通行は思考を高速で走らせる。 このままでは、打ち止めに何を言われるかわかったものではない。 『わー、やっぱりアナタはドジっ子なのかもってミサカはミサカは一方通行萌えーって言ってみたり』 一瞬、簀巻キニシテヤル等と攻撃的な思考が流れるが取り敢えずはそれをスルー。 続いて、打開策を思案し始める。 演算補助装置の電源消費量や後ろの少女を考えなければ、結標に会った時の様に全力疾走でもして 派手に動き回わる事も出来るのだが、電源はともかく少女を置いて行くのは何となくプライドが許さない。 やっぱ歩くしかねェかァ、と結局原点に回帰した一方通行はまた前へと歩きだす。 少し見てみれば、後ろからは親猫についてくる子猫のように少女が急いでついて来ていた。 詰まるところ、少女と一方通行は二人して迷子になっていたのだった。 ○ 「あのなー、カミジョー、ってミサカはミサカは馴れ馴れしく言ってみたり」 「なんだー?」 「ミサカは実は空飛べるんよーって口調まで変えて衝撃の事実を喋ってみる」 「え?まじ?」 「嘘やー、ってミサカはミサカは可愛らしく小首を傾げてみる」 「あー、この辺だったよな、おばあさんの家」 「って、スルーかよ、ってミサカはミサカは地面に悲しみを書き綴ってみる。あ、ポエムっぽい」 猫がにゃーと鳴いた。 もう昼だというのに、其の広場は暗闇に包まれていた。 プラスチックの屋根に覆われた路地の中間地点にある広場。 四方をビルに囲まれた其処の左右の端にはバスケットボールのゴールが設置されている。 どうやらストリートバスケなどに使われているのか、幾つかのボールが転がっていた。 その暗闇に包まれている場所には幾つかの人影があった。 その人影の数は丁度十人分。 そして、其の内の一人分を除き、他の人影には共通している事があった。 その全てが地面に倒れ伏しているのだ。 「しっかし参ったぜよ」 ただ一つ立つ人影は、男の声を放つ。 ツンツンとした短い金髪にやや茶色いサングラスをかけた軽そうな大男。 名を土御門・元春という高校生である。 またの名を嘘つき村の住人。様々な場所で活躍している多角スパイである。 土御門は、黒のTシャツと青色のジーンズで包んだ其の身を動かし周りを見渡す。 周囲には黒いスーツを着込んだ九人の男達が倒れ伏していた。 顔にはサングラスが付けられているが、その誰も彼もが印象に残らない。 言ってしまえば、特徴の無い顔をしていた。 土御門はその全員が意識を失っている事を確認してから、同時に男達が目的の品を持っていないか確認。 持っていないのを確認すると同時に、土御門は立ち上がり、その表情を歪めた。 「……触ったら最後、殺すまで追跡する悪夢、か。本当にそんな霊装がこの都市に紛れ込んでいるとしたら――」 最後まで言う前に唇を噛み締める土御門。 その表情は彼の友人達が見たら驚く様な真剣なものだった。 土御門は顎に手を当てて暫し黙考。 結局、取り敢えずはこの男達をなんとかしなければ、という考えに至り、何か縛る物は無いかと周りを見渡し始める。 と、同時に広場に響く水風船が弾ける様な音。 土御門はその音に眉を訝しげに顰め、音のした方向へと振り向いた。 そこには――、 「水……?」 音のした方向、先程まで男達が倒れていた位置にはそれぞれ水溜りが出来ていた。 「なるほど……こいつ等は囮の使い魔というわけだにゃー」 土御門は水溜りへと近づき、そこに残った人型に切り取られた紙を拾う。 その紙の中央には、蛇がのた打ち回ったような記号の様なものが書いてあった。 「古典的な術式……しかもこれは、オレと同じタイプだぜい」 魔術師――陰陽師である土御門は、其れを見て僅かにだが驚きの表情を漏らす。 しかし、次の瞬間、その表情はすぐに引き締められた。 「全く……厄介事を持ち込んでくれるもんぜよ」 血反吐を吐き捨てるが如く空を見上げる土御門。 戦闘の邪魔だと道端に放ってあったオレンジ色の派手なジャケットを拾い、肩に担いだ。 そこで気づいた事が一つ。 「……濡れてるにゃー」 Tシャツがどんどん濡れたジャケットの影響を受けて侵食されていく。 土御門はサングラスを持ち上げなおしてプラスチックの屋根に覆われた路地裏へと向かう。 「覚悟しておくぜよ、犯人。今日の土御門さんは一味違うぜい」 なんだか黒い空気を発する男こと、土御門は更に暗い闇の中へと濡れたジャケットを持って去って行くのであった。
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終了条件2:『打ち止め』を護り切る 一方通行「だァれがテメェの思い通りになるかってんだよオオオォォォォォッッ!!!!」 一方通行は、大きく吠えた。 能力行使のスイッチは、切り替えない。 多勢による包囲網で時間を浪費させ、体力を削いでいく。 いかにも、洗脳趣味(パペットマスター)のやりそうなことだ。 ならばこそ、ここで無駄に時間と体力使うワケにはいかない。 最強の能力を以て、秒も惜しんで決着を着ける。 それこそが、この場における最善の策であろう。 何より、ほんの僅かであっても、打ち止め(ラストオーダー)が傷付く可能性があるならば、そんな手段を選べる筈も無い。 圧倒的なオーバースキルで、完全完璧に打ち止めを護り抜く。 それこそが、この場においての絶対条件なのだから。 ――――周辺の気流ベクトルを解析。 ――――降雨による影響、建造物及び周辺生物等の気流阻害要因を演算。 ――――敵個体数、位置、外容を確認。 ――――全演算式構築、入力完了。 計して、およそコンマ五秒。 一方通行は、たったそれだけの時間で以て、膨大な量の情報量と演算式を自分だけの現実(パーソナルリアリティ)にインポートしてのけた。 一方通行「死にたくねェヤツァ地面にキスしてなァッ!!!」 そして、暴風が吹き荒れる。 街路樹は軋むほどに身を撓ませ、赤い雨が近辺のビル壁に音を立てて打ちつけられる。 アスファルトの路面も、今にも剥がれて飛んでいきそうだ。 そんな、サイクロンもかくや、という嵐を向けられた妹達(シスターズ)達は、とてもではないが耐え切れない。 ある者は宙空に投げ出され、ある者は転倒して地面に叩き伏せられ、ある者は風に飛ばされてくる物体で強かに顔を打たれた。 獣の唸り声、虫の鳴き声、怪物の呻き声。 あらゆる怨嗟の音が方々から上がるが、暴風はそれすらも掻き消し、吹き流していく。 一方通行「まァだまだまだまだまだまだァァァァァァァァァッ!!!」 暴風は止む事無く、倒れた妹達を、強く、強く、押し潰すように、捻じ伏せる。 メキメキ、と妹達の骨身が悲鳴を上げても、ガボガボ、と妹達の口から血泡が零れても。 強く、強く、更に強く、風は妹達へと向けられる。 一方通行「アアアアアアアァァァァァァァァァァアアァァァァァァァッッッッ!!!!!」 一方通行の周りには、とうに誰も立ってはいない。 数十人、はたまた百人はいたかという妹達は、全員残らず、一方通行の風によって倒れ伏していた。 それでも尚、一方通行は、手を緩めない。 殴り飛ばしただけでは、気絶すらしなかった。 銃で片足を撃ち抜いても、もう片足で起き上がってきた。 頭を直接打ち据えても、数分とかからず立ち直っていた。 朝からここまで、化物になった数多の人間達を見てきたからこそ言える。 下手に手加減をしているだけでは、余計に傷付けるだけだ。 起き上がれる程度の傷では、『コイツら』の傷の内には入らない。 だから、やるなら徹底的に。 全身の骨にヒビを入れるくらいに。四肢の筋肉が断裂するくらいに。 二度と立ち上がってこれないように。立ち上がる気も起きないように。 ――――せめて、全てが終わるまで、じっとしていてくれるように。 一方通行は、妹達を、痛めつける。 どれだけ重い怪我を負おうが、ここは学園都市。その医療技術で治せない外傷など無い。 特に、あのカエル面の医者がまだ生きているのならば、どれほどの傷を与えようが、結局は問題無いのだ。 一方通行「ァァァァァァァァァァァ――――――ッッッ!!!!!」 空を捻じ曲げるように唸る風は、より強さを増し、異形達へと牙を剥く。 やがて風が止んだ時、当然ではあるが、周囲は戦場跡のような無残な有様だった。 道路の舗装も剥げ落ちて、街灯、街路樹は根こそぎ圧し折られ、建物のガラスは一枚残さず割れている。 そして、あちこちに累々と積み上げられた、異形の妹達。 恐らく、どの個体も辛うじて生きてはいる筈だ。 個体毎の外見、これまでの経験から推察される耐久性も、初めから演算に組み込んだ上での攻撃だったのだから。 一方通行「……チッ、バッテリーがやべェか。どォにか安全に充電できる場所を探さねェとな」 ひとりごちて、電極のスイッチを切り替える。 身体の力が抜けていくような感覚。 同時に、右半身へ崩れそうになるバランスを右手に持ったアサルトライフルで何とか支える。 どうにか、今回も乗り切れたようだ。 左腕に抱いたままの打ち止めは、一向に目を覚ます気配がない。 どう控えめに見ても、容体は芳しくなさそうだ。 額に浮かぶ玉のような汗と、乱れた呼吸が打ち止めの不調を明らかに示している。 一方通行(クソ、どうする……オレにやれるコトは全部試した。 かと言って、他にどうにかできそうな当てなンざ……) ふと、一方通行の脳裏に、ある記憶が蘇った。 苦しみ続ける打ち止め。何も出来ない自分。 その時現れた、一人の少年。 彼がその『右手』で打ち止めに触れると、打ち止めの表情は和らぎ、一時的に体調を取り戻した。 結局、それが根本的な解決にはならなかったものの、しかしその『右手』が、打ち止めを苦しめる何かを払い除けたのは間違いない。 ならば、今のこの状況も、もしかしたら。 あの『右手』なら、このどうにもならない何かを、ぶち壊してくれるのではないか。 一方通行(……はン、ああまで散々殺し合った相手に、今更助けてくれって土下座でもすンのか?) その少年とは、並々ならぬ因縁がある。 出来る事なら、もう会いたくはない程の。 しかし例えそうであっても。 打ち止めだけは、絶対に、助けなければならない。 一方通行(――――そうだ、オレがどうだろうが、あのヤロウがどうだろうが、そんなコトは関係無ェンだ。 打ち止めを助ける可能性があるなら、神サマに泥を投げてもいい。悪魔の靴を舐めてもいい。そんなコトは、関係無ェンだ) 一方通行は、誰も動かなくなった街の中を、静かに歩き出した。 終了条件2達成(エピソードクリア)
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▽タグ一覧 とあるシリーズ セロリ ロリコン 悪役 白髪 音MAD素材 ニコニコで【一方通行(アクセラレータ)】タグを検索する 概要 とあるシリーズの登場人物。 7人のレベル5の第一位に君臨する学園都市最強の能力者。 体表面に触れたあらゆる力の向き(ベクトル)を操る能力を持つ。 顔芸や「ッエーイ☆」などの奇声が多いため音MADが多く「クソヤロイド」タグがつけられることが多い 打ち止め(ラストオーダー)関連でロリコン扱いも多い。一方通報(アクセロリータ) 結標淡希の顔を殴るシーンがドラムに使われることが多い。あわきんドラム
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一方通行 / 8:12:02 / 第七学区 打ち止め「ねぇ起きてぇ、ってミサカはミサカは人妻っぽく旦那の起床を促してみる」 第七学区のとあるマンションの一室。 十歳ほどのあどけない少女が、必死にベッドを揺さぶっていた。 正確には、ベッドの上で布団を被って寝転がっている、白髪の少年を。 打ち止め「ねぇねぇってばぁん、ってミサカはミサカはいやらしい声でいやらしく旦那の起床を……」 一方通行「それ以上喋ったら廃棄処分されたダッチワイフみてェな体にしてやンぞ」 教育上に多分の問題がありそうな言葉を吐きながら、白髪の少年が起き上った。 ボサボサの髪の毛と、気だるそうな表情で、不良のような雰囲気を出している。 目つきは非常に悪く、その瞳は、血のように赤い。 打ち止め「あっ、やっと起きたんだね!ってミサカはミサカは嬉しそうに叫んでみたり!」 一方通行「とっくに起きてたけどな。いつまで経ってもてめェがやかましいから二度寝もできねェ」 打ち止め「えええっ!? それはいくらなんでも酷過ぎない!? ってミサカはミサカは涙目になってみたり!」 少女の方は、喋り方こそ独特ではあるが、振舞いそのものは理性的で、子供らしい可愛らしさも残している。 一方通行「っつーか何なんだよ何なんですか朝っぱらからグダグダとやかましいなテメェは。 久し振りにココに帰ってきたっつーのによォ」 打ち止め「あ、そうだよそうそう! なんか外の様子がおかしいんだよ! ってミサカはミサカは玄関の方を指さしながら訴えてみる」 一方通行「あン?」 白髪の少年―――通称『一方通行(アクセラレータ)』と呼ばれている―――は、 相変わらずやる気のない顔で、部屋の玄関に視線を向ける。 しかし、その赤い瞳には僅かな力が宿っていた。 一方通行「……何が、どうおかしいって?」 打ち止め「うーん、なんかね、空気がピリピリしてるっていうか、雰囲気がおかしいっていうか…… ってミサカはミサカは煮え切らない返答を返してみる」 幼い少女―――こちらは『打ち止め(ラストオーダー)』と呼ばれる―――は、 『強能力者(レベル3)』相当の発電系能力者(エレクトロマスター)である。 空気中の静電気、電磁波等を感じ取ることも可能で、そういった『雰囲気』の変化には敏感なのだ。 一方通行「自分で分かってんならもうちょいマシな事言えよ……」 一方通行はようやくベッドから立ち上がり、寝衣のまま玄関へと向かう。 そして、ドアノブに手を掛けた。 打ち止め「あ、それと、こっちの方が重要なことなのかも知れないけど……」 打ち止めの声に、手を止めて振り返る一方通行。 一方通行「?」 打ち止め「学園都市外の『妹達(シスターズ)』が全てミサカネットワークから分断、 加えて学園都市内に居る『妹達』も、ネットワークには繋がっているものの通信に応答してくれない個体が増えてきてるの、 ってミサカはミサカは困った顔で現状を説明してみる」 ミサカネットワーク。 それは、学園都市第三位の超能力者(レベル5)『超電磁砲(レールガン)』のDNAを元に製造されたクローン軍団、『妹達』が、 脳波リンクによって作り出すネットワークのことである。 本来なら20000人存在した『妹達』だが、とある『実験』により現在は約10000人ほどしか残っていない。 『打ち止め』とは、製造番号20001番の『妹達』に与えられた呼び名。 『妹達』の上位個体であり、ミサカネットワークの管理者でもある。 そして白髪の少年、一方通行も、それらの『妹達』とは決して無関係ではない。 一方通行「……なンだと?」 それはどういうことだ、と一方通行がその疑問を口にする前に。 玄関のドアが、サブマシンガンの銃撃によって、粉々に破壊された。 打ち止め「っ!?」 打ち止めは、慌てて身を隠す。 突然の銃声にも対応出来るあたり、場馴れしていると言うべきか。 破壊されたドアの向こうには、一人の警備員(アンチスキル)が立っていた。 腰まで届く長い黒髪に、モデルのような長身とスタイル、口に咥えた煙草。 そして―――顔から流れる、大量の赤い液体。 打ち止めは、遠目に見るその警備員の顔に、見覚えがあった。 打ち止め「―――っ、ヨミ、カワ?」 黄泉川愛穂。 第七学区の高校教師兼警備員。 そして、この部屋の持ち主で、打ち止めの現保護者でもある。 黄泉川「………アー?」 普段は利発で凛々しい顔をしている妙齢の女性だが、今の彼女にその面影はない。 顔色は酷く青褪めていて、目は虚ろで、口は半開き。その両方から、赤い液体がダラダラと流れるままになっている。 黄泉川は、僅かに呻いてから、両手に持ったサブマシンガンを構えた。 学園都市謹製の、最新鋭の短機関銃。 それを向ける相手は――― 一方通行「―――オイオイオイオイ、ヨミカワァ…… だから言っただろうが。炊飯器で作ったエビフライなんざ食ったら頭おかしくなるぞっつってなァ!」 ―――粉々になったドアの前に毅然と君臨する、一方通行。 一方通行。それは、学園都市内の者ならほとんどの人間が耳にした事がある名前だ。 たった一人で軍隊と肩を張る化物達の中の、更に群を抜く化物。 学園都市の誇る超能力者(レベル5)、序列第一位。 体に触れた『ベクトル』を自在に操作する能力。その能力名が、『一方通行(アクセラレータ)』。 核爆弾の直撃をも防ぎ切り、地球の自転を丸ごと相手にぶつけることすら出来る、最強の超能力者。 サブマシンガンなど、彼にとっては子供の玩具にすら匹敵しない。 現在、彼はとある事件の負傷でその能力の大半を失っているが、 首に着けたチョーカー型の電極で能力を補填している為、電極のバッテリーが続く限りは、最強の能力を行使出来る。 マシンガンの弾丸がドアを突き破る直前、一方通行は電極のスイッチを咄嗟に切り替えていた。 その電極も、『ミサカネットワーク』の力を借りたものだ。 ミサカネットワークによる並列演算により、一方通行の能力に必要な膨大な演算量を補っている。 勿論、『妹達』がネットワークに繋がっていなければ不可能な話なのだが、 何らかの問題はあるものの、ネットワークそのものは機能しているらしい。 一方通行「……」 一方通行は、誰にも聞こえないように舌打ちした。 先ほどサブマシンガンから放たれた弾丸は全て、ベクトルを奪われて玄関の床に転がっている。 本来なら、一方通行の体を覆うベクトル操作膜は『反射』に設定されている。 一方通行に撃たれた弾丸は、攻撃者へとそのまま反射される、はずだった。 しかし、一方通行は、電極を能力行使モードへ切り替えた際に、反射設定を解除し、静止させるように能力を再設定したのだ。 理由は、言うまでもない。そのまま弾丸を反射すれば、玄関のドアと同じように、目の前の攻撃者がバラバラになっていた。 かつての一方通行なら、暴君のような一方通行だったなら、わざわざ能力の再設定などしなかっただろうが。 今の彼は、違う。かつて10000人の『妹達』を虐殺した彼とは、違うのだ。 一方通行「ヨミカワァ……てめェ顔からトマトジュース流してガキビビらせて悦に浸ってんじゃねェぞ。 それとも、アレか? たかが警備員の分際で調子に乗ってっから、どっかの悪ガキに脳ミソいじられて奴隷にでもされちまったのかァ?」 皮肉った笑みを浮かべながら、赤い瞳が煌々と黄泉川を睨みつける。 警備員という役割を担う以上、犯罪者からの恨みを買うことは大いに考えられる。 加えて、学園都市第一位の元保護者、10000人以上のクローン軍団統率者の現保護者という立場の黄泉川は、非常に『利用価値』のある人間でもある。 犯罪者の誰かが、黄泉川愛穂を操り、一方通行、或いは打ち止めを襲撃させた。 一方通行は、煮えくり返りそうな腹の内で、そんな推測を立てていた。 一方通行「……チッ」 一方通行は、怒っている。 黄泉川を操り利用した事。打ち止めを危険にさらした事。その両方に。 黄泉川は、サブマシンガンを一方通行に向けたまま、引き金を引こうとはしない。 引こうとしないと言うよりは、一方通行の気配に圧されて、引く事が出来ない、と言った方が正しいだろう。 しかし、その背後に、複数の警備員の姿が現れる。 全員、手には様々な種類の火器を携え、同様に顔から血のようなものを流している。 一方通行「……にしても、てめェに命令くれたご主人様は随分ユルいアタマの持ち主みてーだなァ。 ―――たかが警備員ごとき、60億人集めても、この一方通行サマに敵うと思ってンのか?」 →1、打ち止めを護る事を優先する 2、警備員を倒す事を優先する 終了条件1:『打ち止め』を連れて第七学区を脱出 一方通行「打ち止め(ラストオーダー)! てめェはそこで布団被ってじっとしてろ!」 一方通行は打ち止めにそう釘を差してから、警備員達の顔を見る。 見知った顔は黄泉川だけだ。遠慮はいらない。手加減は、必要だろうが。 一方通行(ったく……マシンガンまでぶっ放されてんのに殺さずに済ます、 なんざどう考えてもオレのキャラじゃねーよなァ) 自嘲するように、少しだけ笑みを浮かべる一方通行。 しかし、すぐにその笑みもなくなった。 一方通行の身体が、消える。 消えたように見えるほどの、高速移動。 触れるベクトルを自在に操る一方通行には、『床を蹴る』だけでも、爆発的な推進力を生み出す事が出来る。 警備員達の目には、その動きが捉えきれない。 まずは、先頭に立っていた黄泉川愛穂。 その頭を右手で鷲掴む。 黄泉川は抵抗するように一方通行の身体を銃撃するが、その弾丸は全て静止して、一方通行には届かない。 黄泉川の体内循環のベクトルを、僅かに乱し、脳血流の低下を促す。 簡単な話だった。脳血流が低下すれば、人間は失神する。 それを狙っての攻撃、だったのだが…… 黄泉川「 ア ァー?」 一方通行「!?」 黄泉川は、失神しない。 ベクトル操作を誤ったか、と一方通行は焦ったが、やがて本当の理由に気がついた。 一方通行(何だ、コイツの頭の中に流れてンのは……血液じゃ、ないだとォ!?) 黄泉川の体内に流れている液体は、血液ではなかった。 その中には人間の血液も混ざってはいるものの、大半は別の液体だ。 『血液によく似た何か』。それも、一方通行の知識にも無い、未知の液体。 それは、血液の代わりに、黄泉川の体内を循環しているようだ。 一方通行(コレがコイツらを操ってるモンの正体か? ならコイツを抜き出してちまえば……いやァ、駄目だな。 コイツを抜いちまうと、残りの血液じゃ全然足りてねェ。単純に貧血で死んじまう) 一方通行は高速で思考を展開させ、一秒もしない間に、結論に至った。 一方通行「メンドくせェ、直接アタマぶん殴ればいいだけだろォが!」 そして、黄泉川の頭を、玄関のドア枠にぶち当てた。 考えが正しかったと言えるのかは分からないが、黄泉川は何も言えずに気絶した。 ハッとなって黄泉川を見るが、恐らく死んではいないだろう、と適当に辺りをつけて、 一方通行は残った警備員達を睨む。 警備員は、明らかに怯えていた。 その行動に怯えたのか、一方通行が纏うオーラに怯えているのかは分からない。 一方通行「……」 一方通行は何かを言おうとしたが、すぐに思い直して、口を噤む。 さっさと気絶させた方が良い、と直感したのだ。 手当たり次第に近くの警備員の首根っこを引っ掴み、 ある者はマンションの外へ放り投げ、ある者は地面に叩きつけ、ある者は直接頭を殴打して、 一方通行は次々と警備員達の意識を奪っていく。 意識のある警備員が残り一人になった時、一方通行の両手には『血液のよく似た何か』が、ベットリと付着していた。 直接触れてみても、やはりそれが何なのかは分からない。 一方通行(……まァ、分からねェモンは考えても仕方がねェ) そう思い直して、ひとまずその液体を、身体から一滴残らず弾き飛ばした。 気持ちが悪い。そう思っただけだ。 警備員「ヒ、イヒ!? ヒヒ、ヒヒィヒャヒ!!」 警備員は傍目にもかわいそうなほど怯えている。 だが、だからと言って見逃せば、背後から銃を撃たれないとも限らない。 一方通行は、静かにその警備員に手を伸ばす。 その時、警備員が懐から何かを取り出した。 一方通行「手榴弾、ねェ……はン、ココに来て出てきた奥の手がそれかよ。つくづく笑えねェな」 一方通行は余裕綽々といった風に、ゆったりと警備員に近付いていく。 対する警備員は、形振り構わず、一方通行に向けて突進した。 そして、一方通行にぶつかる直前、その手から、手榴弾を投げ放った。 一方通行「!?」 手榴弾は、一方通行には当たらない。 一方通行の頭上を越え、その向こう側。 打ち止め「!!」 打ち止めの眼前へと、放り投げられていた。 一方通行「テ、メェェェェェェェェェェッ!!!」 一方通行は、突進する警備員には目もくれず、一直線に打ち止めの元へ跳んだ。 手榴弾よりも速く、爆発するよりも早く、打ち止めの身体を毛布ごと抱きかかえる。 直後、手榴弾が爆発した。 学園都市特製の、『中規模破壊用手榴弾』。 従来の対人用兵器としての手榴弾ではなく、障壁やバリケードごと敵を殲滅する為に用いる、破格の威力が込められた手榴弾である。 爆発の規模は、周囲10メートル。最早、火薬の塊と称しても問題無い。 更に、殺傷力のある大型の破片が周囲30メートルに飛散する。 その全てを、一方通行は『反射』した。『静止』では、自分が抱える打ち止めに被害が及ばないとも限らない。 確実に打ち止めを護り切る為に、ベクトル設定を全反射に切り替える。 勿論、抱えている打ち止めまで反射してしまうわけにはいかないので、例外設定も演算。 かくして、手榴弾の爆発は、一方通行と打ち止めを除く全てを巻き込み、マンションの一室はあっけなく吹き飛んだ。 当然、床も崩れた為に、二人はそのまま空中に投げだされる。 一方通行は打ち止めを抱えたまま、十メートルほど落下して、2階ほど下の部屋に着地する。着地の衝撃も、当然ながら『反射』した。 打ち止め「び、びっくりしたー、ってミサカはミサカは胸をなでおろしてみる」 一方通行「……安心するにゃまだ早ェみたいだけどなァ」 見ると、既にこの部屋の前にも、警備員達が集まり始めている。 一方通行「イチイチ相手にしてちゃキリがねェ。 打ち止め、そのままサルみてーに俺の身体に掴まってじっとしてろ」 打ち止め「んなっ!? サ、サルみたいって自分から抱きかかえといてそれはないんじゃないかな、ってミサカはミサカは……」 一方通行「舌噛んで後から文句言うんじゃねェぞォ!!」 一方通行は、そう言って、玄関の反対側―――部屋のベランダから、外へと飛び出した。 打ち止めは泣きそうな顔で必死に一方通行の首にしがみついている。 一方通行(だが、逃げて、それからどうすンだ……? 一体、誰がアイツらを操ってたのかも、全く分からないってのに……) と、そこまで考えて、一方通行は気がついた。 あの爆発。一方通行は打ち止めを護るのに精いっぱいだったのだが…… 黄泉川達、警備員は大丈夫だったのだろうか。 一方通行(……ッ! クソ、今から戻っても、メンドくせェことにしかならねェ……) そうしている間にも、一方通行の身体はマンションの外へ着地していた。 周囲には、銃声と悲鳴が飛び交っている。 見れば、警備員達があちこちで戦闘を行っている。 相手は、顔から血を流した、警備員。或いは、学生達。 一方通行「……何だ、こりゃァ。 おい打ち止め、ネットワークの連中と情報を共有できねェのか」 打ち止め「う~ん……さっきから何回か連絡を取れる個体と通信してるんだけど、どうも他の皆もあんまり状況が分からないみたい、 ってミサカはミサカは報告してみる」 一方通行「まァ、そうだろうなァ、このザマじゃ」 突然、人間が顔から血を流して周囲の人間を襲い始める。 これでは丸っきり映画かゲームの世界の話ではないか。 一方通行(こういう時に役に立ちそうなのは……) 一方通行は、知り合いの顔を思い浮かべる。 グループの面々。 否。確かに戦闘能力は確かな連中だが、この状況を把握できている人間がいるとは思えない。 統括理事会。 否。これが非常事態というのなら、あの連中はとっくに保身を図っている。連絡が取れるとは思えない。 アレイスター。 否。何を考えているのか分からないようなヤツを頼りにしても仕方が無い。 なら、芳川桔梗。 一方通行「……」 否定する理由は、特にない。 一方通行の数少ない知り合いの一人であり、曲がりなりにも優秀な科学者である。 彼女なら、或いは何かを知っているのかもしれない。 一方通行(……まァ、多分知らねェだろうが) しかし、それでも。 打ち止めを保護してくれる人間が必要だ。 一方通行が、『黒幕』をぶちのめすために。 打ち止めを危険に晒さないよう、打ち止めを護ってくれる誰かが、必要だ。 そして恐らく、芳川なら、打ち止めを護ってくれる。 護衛というには頼りないが、それでも安全な場所に隠れるくらいはするだろう。 一方通行(アイツは確か……第二学区の研究所にいるはずだったな) 一方通行は、 都合良く近くに落ちていたショットガン(恐らく付近で戦っている警備員の装備だろう)を拾う。 電極のバッテリーは、能力行使状態では30分程度しかもたない。 ここから離脱した後、電極のスイッチを切り替えれば、一方通行は歩行にも不自由が出るほどの弱い存在だ。 武器と、杖の代わりが必要になる。 そして、獣のような速度で、その場を走り去った。 目指す場所は、第二学区。 終了条件1達成(ミッションコンプリート)
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一方通行 / 8:21:33 / 第七学区 サブマシンガンの掃射を受け、粉々の木屑と化したドアを踏み拉きながら、一方通行(アクセラレータ)は笑う。 現在、一方通行は、その最強と呼べる能力に制限を受けている。 依然頭蓋に負った損傷により、言語・演算能力の大半を失った彼は、 首に装着した電極の補助がなければ、日常生活を送ることすら出来ない。 能力を行使できるのも、電極のバッテリーが保つ時間、約三十分間のみ。 しかし。 それでも尚、余りある程の絶対的な力を以て。 『一方通行』は、学園都市全ての超能力の頂点に、君臨する。 一方通行「いいぜェ、手前ェらを裏から糸引いてるドマヌケ野郎が何考えてンのかは知らねえが…… このオレに喧嘩ふっかけようってンなら、遠慮無く、叩き潰して踏み潰して捻り潰してやンよ」 白髪の悪魔(アクセラレータ)は、笑う。 終了条件2:第七学区内の『警備員(アンチスキル)』の殲滅 一方通行は、軽く床を蹴った。 それだけで、フローリングの床は爆ぜるように砕け、一方通行の身体は高速で警備員達へ接近する。 黄泉川「!!!」 一方通行「動きが遅ェんだよ牛女!」 黄泉川が防御の構えも攻撃の姿勢も取る間もなく、一方通行の右手が、黄泉川の身体に触れた。 一方通行「お仲間諸共、吹っ飛ンじまいなァ!」 細かい演算などせず、ただ単純に、黄泉川の身体を警備員達へと弾き飛ばす。 黄泉川の身体各所の関節が僅かに軋みを上げたが、そこは鍛えられた警備員の身体、ほぼ無傷と言っても良いだろう。 猛スピードで飛来する大人一人の身体。 しかも女性とは言え、黄泉川は大柄な部類である。 その直撃を受けて、警備員の集団は大きくたじろいだ。 一方通行「……!?」 同時に、一方通行は違和感を感じた。 それは、触れた黄泉川の身体から伝わってきた、ベクトルの解析情報。 一方通行(血……じゃねェだと? 何だァ、このワケのわかンねェ『赤い水』は?) 屍人の身体に流れる『赤い水』に、一方通行は気が付いた。 血液ではない、謎の赤い液体。 学園都市随一の頭脳を持つ一方通行にすら、解析不能の液体。 内容成分も、その性質も、全てがブラックボックス。 まるで、初めから、この世に存在しなかったモノのように。 一方通行(オイオイオイオイ、これが仮にコイツラを操るための薬物かナニかだとして、 それがまるっきり血液と『入れ替わってる』ってのはどういうコトだァ!? 何でコイツラ、こんな状態で生きてられンだよ!?) 屍人の身体を流れる赤い水の呪い。 そのことを、今の彼が知る由も無かった。 疑問は尽きない。 だがそれ以前に、現実問題として解決しなければならないのは、現在の状況だ。 一方通行「チッ、めンどくせェ! 一旦こっから逃げンぞ、打ち止め(ラストオーダー)!」 打ち止め「うん、任せたよ! ってミサカはミサカは惜しげも無く身体を預けてみる」 赤い涙を流した警備員達が、体勢を立て直す。 それらに背を向けて、一方通行は部屋の奥にいる打ち止めの元へと跳んだ。 一足で打ち止めの身体をふん掴み、もう一足で部屋の奥壁を破り、マンションの外へと身体を躍らせる。 打ち止め「ぼわっふ!? ってミサカはミサカは舌を噛みそうになってるよ! もっと優しく運んでほしいってミサカはミサカはー!」 一方通行「黙ってろクソガキ!」 背後からは追い立てるように、警備員の銃撃が一方通行を襲う。 しかし、銃弾は全て『停止』され、一方通行にも打ち止めにも、何のダメージも無い。 ベクトル操作の設定を器用に変更し、打ち止めには能力による危害を加えず、しかしあらゆる衝撃・ダメージはカットする。 これもまた、一方通行の高度な演算能力がなせる業だ。 マンション外のコンクリート路面へと、無事着地する一方通行。 着地の衝撃は全て『反射』したため、一方通行と打ち止めの身体には衝撃は一切及ばない。 それら全てのダメージを受けた路面が、見るも無残に砕けてしまっただけだ。 一方通行「さァて、どうするか……あの警備員共が操られてるだけってンなら、アイツラと戦っても意味はねェ」 一方通行は、学園都市の頂点。学園都市の裏の顔を、闇の中を、イヤというほど見てきた。 だからこそ、『表』の人間が、光の中の人々が、利用され、傷付けられることが、許せない。 それが例え他人の手であろうとも、自分の手であろうとも。 打ち止め「うーん……芳川なら、何か知ってるかもしれないね、ってミサカはミサカは思いついた事をそのまま口に出してみる」 一方通行「あァ?」 芳川桔梗。 一方通行の数少ない知り合いの一人であり、曲がりなりにも優秀な科学者である。 彼女なら、或いは何かを知っているのかもしれない。 そして恐らく、芳川なら、打ち止めを護ってくれる。 護衛というには頼りないが、それでも彼女も所謂『裏』に通じる人間だ。 安全に隠れる事が出来る場所くらいは持っているだろう。 一方通行「……仕方ねェ、芳川の研究所は、確か第二学区だったなァ」 そう言って、一方通行は、首の電極のスイッチを切り替えようとした。 限られたバッテリーを節約するための行動だったが、しかしそれはこの瞬間において、油断以外の何物でもない。 マンションの外への逃亡が成功した瞬間からの、僅かな時間における、思考の空白。 もっとよく周りを見渡せば、『おかしくなっている』のが、あの警備員達だけではないと気付いた筈だった。 この第七学区全体が、既に一方通行達の『敵』となっていることに、気付いた筈だ。 何かが、弾けるような音。 それが銃声だと、一方通行が気付いたのは、 打ち止めの右肩に、小さな穴が開いたのが見えた瞬間だった。 そして、血が噴き出す。 まるで、噴水のようだった。 打ち止め「……ぁ、れ?」 一方通行「―――――」 更にもう一刹那かけて、ようやく、一方通行は思考能力を取り戻した。 一方通行「何やってくれたんだテメェェァァァァァァ!!!!!!」 逆算。打ち止めの肩に撃ちこまれた銃弾の位置、角度。銃声の方向。殺気の位置。 全てを頭の中に放り込み、狙撃者の位置を割り出す。 能力。打ち止めの傷に手を触れ、ベクトルを操作する。 血液の流れを正常化、出血停止。生体電流の操作、自己回復の促進。 打ち止め「……ぁ、ぅ」 一方通行「黙ってろ! 喋るんじゃねェ!」 一方通行はその全能力を使い、演算する。 狙撃手の位置を画定し、周囲の気流を解析し、打ち止めを治療する。 一方通行の脳内に、膨大な量の計算式が組み上がっていく。 『妹逹(シスターズ)』の能力を借りて行われるその演算は、既に常人が理解可能な範疇を大きく逸脱していた。 それを嘲笑うように、更なる『敵』が、続々と現れた。 数を数えるのも躊躇われる、大勢の警備員。全員が、顔を赤く染めている。 その中には、先の黄泉川逹も混じっている。 無線か、或いは他の方法か、仲間を呼び寄せたのだろう。 一方通行「ウゼェンだよザコ共がよオオオォォォ!! 蟲みてェにワラワラ寄って来てンじゃねエエェェェェ!!」 一方通行の叫びも空しく、警備員逹の銃弾が、今度は一方通行目掛け、容赦なく襲いかかる。 一方通行「オオオオオオオオオォォォォ!!」 最早、『停止』だけでは終わらせはしない。 一方通行は、脳内の演算を続けたままで、それらの銃弾を全て『反射』する。 正確に、確実に、銃から放たれた銃弾を、銃に向けて、反射する。 警備員逹が持つ銃器は、自身が放った銃弾によって次々と破砕されていく。 時折、流れ弾が警備員の身体に当たることもあったが、元々が『制圧捕獲用』の警備員の銃器、死ぬことはないだろう。 そしてその間に、一方通行は全ての演算を、完了した。 一方通行「他人をテメェの食い物にしてるようなヤツは――――」 赤い瞳で、見えない『敵』を睨む。 警備員ではなく、狙撃手でもなく、その向こう側にいるだろう、『敵』を。 一方通行「――――トコトンぶちのめすって決めてンだよオオオォォッ!!」 嵐が、吹き荒れた。 ベクトル操作によって生み出された気流が、およそ300メートル離れた場所にいた狙撃手の警備員へと牙を剥く。 木々を薙ぎ倒し、アスファルトのタイルを剥ぎ取り、嵐風は猛る。 その威力の前に、たかだか警備員用の銃器などでどうすることが出来る筈もなく、狙撃手は呆気なく吹き飛ばされていった。 だが。 一方通行「ゥゥウウウウオオオオオオォォァァァァァ――――!!!」 一方通行は、止まらなかった。 狙撃手の撃破を確認した後も、その制御を緩めようとしない。 嵐は、より強く、より大きくなる。 しかし一方通行は、より正確に、より慎重に、その手綱を握る。 一方通行「テメェの好き勝手にさせてやるワケ、ねェだろうがアアアアアァァッ!!」 その嵐は、残る警備員逹へと襲いかかった。 壊し切れていない銃器を放り上げ、動きを縛り、呼吸を奪う。 警備員は、訓練を受けた戦闘のプロである。 しかし、能力者ではない。 銃器を無効化され、動作を封じられれば、いとも簡単に陥落する。 やがて、風が止んだとき、その場に立っていたのは、一方通行と、彼に抱えられた打ち止めのみだった。 一方通行は、何度か周囲を確認し、ようやく電極のスイッチを切り替える。 警備員逹は、全員昏倒している。死んではいない、筈だ。 これなら暫くは起き上がれないだろう、と一方通行は舌打ちしつつ考える。 一方通行(フザケやがって……っ!) 怒りは収まらない。 打ち止めを傷付けたことも、他人を操ってそう仕向けたことも、己の油断で打ち止めが傷付いたことも。 全てが、怒りの対象だった。 その様子を見ていた打ち止めが、ここで初めて声を上げた。 打ち止め「……とりあえず、ミサカは大丈夫だよ、ってミサカはミサカは胸を叩いイタタタ!?」 一方通行「ばッ!? 何してやがるアホガキ!」 大丈夫だと伝えたかったのか、勢いよく自分の薄い胸板を叩いてみせた打ち止めだったが、それが肩まで響いたらしい。 おもむろに肩を抑えて涙目になっていた。 治癒力を促進したとはいえ、所詮は応急措置。 傷口は簡単に開いてしまうし、痛みもほとんど引いていない筈だ。 一方通行(……コイツを連れて歩くことは、出来ねェ。 芳川に会いに行く前に、あのカエルヅラのトコロに行ってみるか……) カエル顔の医者。 『冥土帰し(ヘヴンキャンセラー)』という、荒唐無稽な異名を冠する、凄腕の外科医である。 腕は確かで、底の知れない部分がある、不思議な医者だ。 それでも、一方通行は彼に対し、信頼に近い感情を抱いていた。 患者がいれば、必ず救ってみせる。それが、『冥土帰し』の不文律。 それを、一方通行は信じている。本人は否定するだろうが、それは信頼と言って良い。 一方通行は、打ち止めを抱えたまま、よろよろと歩き出した。 まずは、杖の代わりを、探さなければ。 終了条件2達成(ミッションコンプリート)
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一方通行 ◆fCVqFlAXCI 「何なンだこりゃ……またクソみてェなゲームに巻き込まれちまったじゃねェか」 木々に囲まれた森の中、月明かりすら届かない空間で一人の少年が吐き捨てるように言った。 黒一色の空間に相反するようにどこまでも白く、白く、白く、白い印象を他に与える少年。彼の住む世界では一方通行と呼ばれたその男は、道を歩きながらぼんやりと考える。 (チッ……こンな場所に連れて来られて、殺しあえだァ?ふざっけんなクソったれ。ンな馬鹿げた事ホイホイ聞くわけねェだろうが) 一方通行は思う。 ならどうする? 殺し合いに参加するわけでもなく、かといって皆で主催者を倒そう!なんてのは論外。 今の一方通行には時間制限がある。 とある少女を救おうとして、柄にも無い事をした挙句演算能力の殆どを失い、今じゃ機械と妹達(シスターズ)に演算を任せきり、機械の電池が切れるまでの15分限定の最強に過ぎない。 反射が機能する間は文字通り無敵だが、15分を過ぎてしまえば喋る事すらできず、のたれ死ぬのを待つだけの存在となる。 そこでふと一方通行は気付いた。 (なンで普通に喋れてんだァ?名簿を見た分じゃアイツは愚か妹達すら参加してなかったじゃねェか……) 突如、一方通行の目が見開かれる。 「はっ……そォゆゥ事かよ」 頭に浮かぶのは一つの可能性。 この空間に来て一方通行の能力が普通に使えるその理由。 自分を含む数十人の人間を拉致できる能力。 何も、攫われたのがここに連れて来られた人間だけとは限らない。 「くそが……」 そこから推測される一つの可能性。 「くそったれがあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」 主催者達は打ち止め(ラストオーダー)をも拉致している。 (笑わせてくれンじゃねェか。精々てめェの望みどおりにケツ振って愉快に踊ってやンよ) 咆哮と共に一方通行は決意する。 (丁度良い生贄がいンじゃねェか) 一方通行の視界に獲物の存在が映る。 とても普通の人間とは思えない真っ赤な真っ赤な存在。 今、狩りが始まる。 * 「はっはァ!ンだァその逃げ腰は。愉快にケツ振りやがって誘ってンのかァ!?」 嘲笑と共に白い悪魔が駆ける。 状況は圧倒的に一方通行の有利だった。 目の前の赤い影の怪物は、高い身体能力を誇っているが、反射の前には全てが意味を成さず。 むしろ攻撃してきた赤い影の方にダメージが向かう。 これでもう何度目かになる繰り返し。 一方通行がベクトルの向きを変え、勢いを加速させた砂の弾丸を飛ばす。 赤い影は大きく右へ跳ぶ事で難なくそれを回避。 着地と同時に手に持ったナイフを額に向けて放ってくる。 「無駄だってのがわかんねェのか?」 対して一方通行は避けようともせず額でナイフを受け止たかと思えば、綺麗に斜線上を辿ってナイフは投擲者の下へ。 それをまた赤い影は避ける。 (チッ……負ける要素はねェが、こンな所で無駄に力ァ消費するのは勿体ねェ) 一方通行が一方的に押しているとは言え、参加者を皆殺しにするには成るべく消費を抑えなくてはいけない。 (一気に決めるか……っはァ!?) 一気に決めようとした一方通行の眼前に拳が現れる。 (真性の馬鹿かコイツ?ンなンじゃてめェの手首が砕けるだけだろォが) いくら戦闘中に思考に意識を飛ばしていたとは言え、こうもあっさりと距離を詰め拳を振るう赤い影のスペックは高いが、それは全て一方通行の有利に働く。 このまま何もしなくても相手は自滅する。 ……そう思っていた一方通行の顔面に、とある幻想殺しの比ではない威力の拳が突き刺さる。 「ガっ……ァ…っざけんなァ!!!」 有り得ない。 衝動的に叫んだものの一方通行の頭には?マークが浮かぶ。 (あの無能力者みてェな力か?いや、ンな力があンなら何で最初から使わねェンだ) 狼狽する一方通行を見て赤い影が口を開く。 「原理は良くわからないが……お前の力は反射……いやベクトル操作ってやつ、だろ?」 当たりだ。 反射ではなく、能力の本質を見切ったのは素直に感嘆する。 問題は、どうやってそれを突破したか、だ。 「だったら簡単だ。向きを変えられるなら、お前の方に拳が向かうよう調整すれば良いだけだ」 驚愕する一方通行を前に赤い影は淡々と言葉を放つ。 「はァ!?ぶっつけ本番で、ンな事が出来ると思ってンのかよ!」 一方通行の疑問は当然だ。 仮にこの能力の本質に気付いても状況は何も変わらない。 反射を防ぐ術など無い筈なのだから。 今赤い影が言った方法が唯一といっても良い。 ……だが、失敗すれば腕がアウトだ。 確証も何も無い状況で、その作戦は無意味に過ぎない。 だが 「無論だ。何故なら、世界は俺の物だからな」 想像を絶する答えが返ってくる。 「この世界は俺のものだ。ひょっとしたら、この世界ってのは俺が見てる長い夢の中じゃないのかとさえ思ってる。 だってそうだろ?ひょっとしたらお前は幻かもしれないし、俺にはお前が本当に存在しているのか証明が出来ない。つまり、この世界は俺中心って事だと思ったわけだ。 俺が『できる』と信じた事は絶対に出来るし、 多分俺が寿命で死にそうな時、不老不死の薬とかが出来るに違いないさ。もしくは今見てる夢から覚めて、また別の夢に行くんだろう。つまり、俺の存在は永遠ってわけだ」 「なンで……なンでそンな都合の良い解釈ができンだよ!?シクれば腕がオシャカになンだろォが」 「俺は想像力に乏しくてな。自分に出来ない事が全く想像できない。考えられないんだよ」 イカれてやがる。 一方通行は目の前の存在をそう決定つける。 さっさと始末しようと力を使おうとする。 が 「おっと。もうタネは割れてるんだ。もう俺にはその力は通用しない」 言葉と同時に、拳が顔面に突き刺さる。 何度も、何祖も、何度も、何度も、何度も、何度も、何祖も、何度も、何度も、何度も、 何度も、何祖も、何度も、何度も、何度も、何度も、何祖も、何度も、何度も、何度も、 何度も、何祖も、何度も、何度も、何度も。 力を使う暇さえ与えられない。 鼻血が詰まり呼吸が出来ない。 「ガっ…………くそ……ったれ…が……」 そうして、白い少年の意識は赤に染まっていく。 * 赤い影……クレアは、目の前の白の呼吸が止まったところで殴るのを止める。 いきなり襲い掛かってきたこの少年。 奇妙な力を使うが自分の敵ではなかった。 「さて、どうするかな」 クレアにゲームに乗るつもりは無い。 今回は降りかかる火の粉を払うために迎撃したが、自分から積極的に動こうとは思っていなかった。 真っ赤に染まった白の前でぼんやりと思案する。 その思考がどちらに向くかは、今は誰にもわからない。 【一方通行@とある魔術の禁書目録 死亡確認】 【H-2 森の中 1日目 深夜】 【クレア・スタンフィールド@BACCANO!】 [状態] 健康 拳が血でべっとり [装備] 無し [道具] 支給品一式×2 未確認支給品0~3 [思考・状況] 1 どうするかな 時系列順で読む Back ストレイト・クーガー Next 主役 投下順で読む Back ストレイト・クーガー Next 主役 GAME START クレア・スタンフィールド Show me the way to you GAME START 一方通行 死亡
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登録日:2009/10/28(水) 21 54 32 更新日:2024/05/16 Thu 19 15 32NEW! 所要時間:約 11 分で読めます ▽タグ一覧 3H いい加減髪切れ とあるシリーズの登場人物 とある科学の一方通行 とある科学の超電磁砲 とある魔術の禁書目録 とびきりめんどくさい上条さんのファン もやし アイドルデビュー アクセロリータ グループ コーヒー好き スピンオフ主役 セロリ ベクトル操作 レベル5 ロリコン 一方通行 一流の悪党←もう許してやれよ 三白眼 主人公 偽悪者 厨二 声優の本気 学園都市最強 岡本信彦 打ち止めの保護者 無敵 男女平等パンチの被害者 白と黒の翼携え世に抗う者 白髪 破壊性 科学サイド 第一位 翼 超能力者 闇堕ち 顔芸 悪りィが、こっから先は一方通行だ 『とある魔術の禁書目録』の登場人物。 CV 岡本信彦 概要 7人の超能力者(レベル5)の第一位に君臨する学園都市最強の能力者。 アレイスターの計画(プラン)の核となる存在、第一候補(メインプラン)。 本名は不明。苗字は2文字で名前は3文字、変な名前が多いとあるワールドにおいてはそれほど珍しい物でもなかったらしい。 「鈴科百合子」ではないか?という上条さンの妄想もこの条件に当てはまるのもあり、概ねこの名前でネタキャラ扱いされている。 アニメでは「アクセラレーター」と誤植されることがあったが、正しくは「アクセラレータ」。 新約一巻では、黄泉川、芳川、番外個体、打ち止めとともに(*1)住んでいる。 能力 能力は「一方通行(アクセラレータ)」。 体表面に触れたあらゆる力の向き(ベクトル)を操ることができる。 普段は、常に力の向きを「反射」するように設定しており、自身の周囲に展開された保護膜に触れたベクトルを全て跳ね返してしまう。 ただし万物を拒絶している訳ではなく、光や音、酸素や重力など生きる上で最低限必要なベクトルは受け入れている。 一部分にでも触れてさえいればその物体全体のベクトルを掌握可能(大気や地球など)。 なお、勘違いされがちだが彼が操作できるのはあくまでベクトル(力が作用する方向)であり、力そのものの大きさや量を変える事はできない。 ただ、複数のベクトルを一点に集中させる事で擬似的に力を上げる事は可能。 実質なんでもあり。 弱点が全くないわけではなく、作中でもいくつかの攻撃が通用している。 たとえば、拳が保護膜に触れた瞬間に引き戻す事によってベクトルを逆転させる木原神拳や、前述の「最低限」受け入れている無害なベクトルの物質を攻撃的な物に変化させた未元物質は反射を貫いた。 また、あくまで能力であるため、演算を妨害したり、演算が間に合わないほどに多種多様な攻撃を素早く仕掛けることでも反射を突破可能。 もっとも、一方通行の演算を超える速度(*2)での攻撃など例外にもほどがあるため、平素なら弱点と言えるものでもないが。 実はベクトル制御は付加価値にすぎず、能力の本質は「自身が観測した現象から逆算して、限りなく真実に近い推論を導き出すこと」である。 垣根帝督の「未元物質」の攻撃にすぐ対応できたのはこのため。 能力名を「アクセラレータ」にしたのも、無意識のうちにこの本質に気づいていて、物質の本質を観測し推論するための粒子加速器(アクセラレイター)になぞらえたため。 13巻で覚醒した「黒翼」を筆頭に、圧倒的な力を持ついくつかの「翼」の能力を持つ。 「黒翼」の力は、インデックス曰く魔術サイドの「天使の力(テレズマ)」に酷似しているようだが、 実質的には違う謎の力で、また「聖人」でも扱いきれるかわからないほどの量とのこと。 そんなものを制御できる能力共々、正体は謎に包まれている。 容姿 紫外線なども反射しているため髪は白色化しており、瞳は赤色に近く、男か女かも分からない体型をしている。 本人はその理由を外部刺激を受けていないためホルモンバランスが崩れているからではないかと仮定している。 実際に尋常性白斑と呼ばれる状態ではホルモンバランスが崩れることがあるらしい。 作中の三人称は「彼」で美琴からも「男」と呼ばれ一人称も「俺」、風呂場ではタオルを腰に巻いていたが、作者は「一筋縄ではいかないのです」とのコメントを残し、 男性にカウントしていない。 下記の彼に関する魔術的要素から「無性別」や「中性」と表現するのが現状的確なのかもしれない(*3)。 初登場時から現在まで半年以上月日が経過しているので髪が物凄く伸びているのも特徴。 私服はストライプTシャツを着ていることが多い。 人柄 普段は冷めた態度を取っているが、本来は短気を通り越した熱血漢。 世の中の不条理に対しては非常に激しい怒りを覚え、そうと決めれば自分の命を投げ出してでも他人を守る。 しかし戦闘では極めて残忍。13巻を筆頭に数々の戦闘で残虐な殺しを行った。 暗部落ち当初は「悪党」を自称していたが、「ドラゴン」曰くこれは上条のような善への強烈な渇望の裏返しであり、上条の背中を無意識に追う行為とのこと。 最終的にはそうしたラベリングを超越した。 好物は缶コーヒー。気に入った味があればそれを何十本も買い込ンで飲み続けるが、飽きるのも早い。 ファッションにも詳しく、他人の着ている服でも見ただけでブランド名がわかるらしい。特に少女(幼女)服に詳しい。 あらゆる点で本編の主人公上条当麻と好対照な主人公。 上条さンを魔術サイドの主人公とするなら、科学サイドの主人公は彼であると目されており、上条さンと並び読者から高い人気を誇る。 例えば上条さンの好みがお姉さン好きに対して一方通行は少女もとい幼女好きである。 このライトノベルがすごい!の男性キャラランキングでは惜しくもトップ10入りは逃したが、11位にランクインした。 その後は人気が上昇し、ランキングの常連になっている。 上条さンとの大きな違いといえばあちらが次々とフラグを乱立していくのに対し、 こちらは(中の人共々)打ち止め(ラストオーダー)一筋といったところか… ただし、彼の打ち止めに対する想いは恋人ではなく家族へ向けるものだと明記されている(父性か母性かはわからないそうだが)。 というか誰かに恋愛感情を向けるところが想像しにくいキャラでもある。 来歴 幼少期 「樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)」曰く、(安定した)「絶対能力者(レベル6)」へ進化できる可能性のある唯一の存在。 「絶対能力者」の創造(=神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの(SYSTEM))が学園都市の表向きの最終目的であることもあり、 うら若き日の一方通行を実験台とし、あらゆる犠牲を払ってでも絶対能力進化(レベル6シフト)実験が行われることとなった。 当人としても、際限なく挑んでくる他者をその能力で傷つけ続けてしまい、以来他者を傷つけないために他人を拒絶してきた過去を持っていた。 「最強」の自分を倒そうと誰かが挑んでくれば、それを「反射」で否応なしに傷つけてしまう。ならば「最強」を超え、挑む気すら起きない「無敵」になればいい。 ……と吹き込まれ、「絶対能力(レベル6)」を目指すこととなった。 で、「あらゆる」ってどんな犠牲かって? 御坂美琴の劣化コピーであるクローン人間(シスターズ)を2万体ほどぶっ殺すだけ。ね、簡単でしょう? 当然、そんなことをさせられる側は心理に大きな歪みを抱えることとなる(ましてや彼はまだ学生である)。 初めて「妹達(シスターズ)」を殺した(*4)時、「目の前にいるのは薬品と蛋白質によって合成されたただの人形だ」という研究者の言葉に無意識に(*5)縋り現実逃避を繰り返した結果、精神がぶっ壊れる。 その後も実験を進めていくうちに、イカれた殺戮者という他ない人格が形成された。 旧約時代 3巻 「絶対能力進化」実験中に乱入してきた上条と交戦。 その圧倒的な能力で上条を追い詰めるも、幻想殺しで「反射」を無視して殴られるという未知の体験に動揺。 いままで脳死の能力頼りで勝ててきた一方通行は、上条さンに素の喧嘩の腕では大きく劣っていることもあり、窮地に陥る。 葛藤の末、大気のベクトルを操るという発想に至って形勢逆転しかけるも、御坂美琴に鼓舞された妹達に妨害され失敗。 上条の修正パンチで敗北した。 この戦闘での彼の名(迷)ゼリフとして「くかき…」という奇声を発する場面があるが、アニメで彼を演じた岡本はそれを完璧に演じ声優の本気を垣間見せた。 余談だが、岡本はその年の新人賞を受賞する。 「これで俺も立派な声優だァ!」 また、アニメ超電磁砲第二期にも同様のシーンがあるが、禁書一期の頃と比べて演技が格段に進化していた。気になる人は聴き比べてみよう。 5巻 打ち止めと出会い、ロリに目覚m…上述したような過去の葛藤、さらには実験の過程で殺した「妹達」に対して内心では「自分を止めてほしい」と願っていたことまでも見破られる。 なおよく勘違いされるが、あくまでも実験中はそんなことは一切思っていない。 心の奥底にそういう願望がある、というだけで、実験中はただのイカレタ殺戮者になりきって現実逃避している。 その後、彼女を救うために脳に損傷を負い、演算・言語能力を失う。 が、ミサカネットワークによる補助を受けることで、時間制限付きながら脳機能を取り戻すことに成功。 打ち止めとの間に深い繋がりができる。 13巻 以後は打ち止めと共に黄泉川愛穂の保護を受けるが、13巻で再び危機に陥った打ち止めを木原数多から取り戻すために奮闘する。 「一方通行」の脳を知り尽くした木原くンに「反射」を突破され大苦戦するが、AIM拡散力場のベクトルを操って「翼」を形成する新たな能力が覚醒、演算補助デバイスなしで発動したことにより大逆転。打ち止め救出に成功する。 その後、学園都市上層部から「学園都市が被った損害8兆円」分の借金を押し付けられ、打ち止め達から離れて暗部組織『グループ』に身を窶すことに。 悪党を自称し、闇の道を歩むことになる。 『グループ』加入後は能力一辺倒の戦い方をやめ、拳銃を取り入れた立ち回りを獲得。 15巻 アレイスターの「第一候補」の座を狙う「第二候補(スペアプラン)」、第二位の超能力者垣根帝督と交戦。 「この世に存在し得ない物質」を利用して「反射」をすり抜ける謎攻撃を受け苦戦するも、結局は「第一位」と「第二位」の格の違いを見せつけ勝利。 垣根の悪あがきから黄泉川や打ち止めを守ろうとした結果、「黒翼」が暴走、圧倒的な力で垣根を虐殺する。 しかし打ち止めが彼の元にたどり着いたことで暴走は止み、再び彼女と出会ったことで「闇の最下層から光を目指す」ようになる。 また、『グループ』加入時に「暗部の技術で稼働時間を伸ばす」という名目で回収されていた演算補助デバイスには、 遠隔で演算補助を打ち切れるバックドアが仕込まれていたことが判明。 学園都市上層部の一存でいつでも演算を打ち切られて無力化されうる窮状に陥る。 19巻-旧約ラストまで 「遠隔操作用の電波だけを妨害するジャミング装置」を作ることに成功し、上述の「ミサカネットワークからの隔離」の危機を脱する。 『グループ』の仕事を続けていくうちに、学園都市の最重要機密コード『ドラゴン』へと接触する。 しかしそこで打ち止めに死の危機が迫っていることを知り、彼女を救う方法を求めて学園都市を脱出。 『禁書目録』という言葉を手がかりにロシアのエリザリーナ独立国同盟へと向かう。 が、一方通行用の刺客である新たな「妹達」、「第三次製造計画(サードシーズン)」・番外個体(ミサカワースト)の心理攻撃を受け精神崩壊。 そこをたまたま通りかかった上条当麻に「黒翼」まで使って八つ当たり再戦を挑むも再び敗北(この闘いで一つの悟りを開いているとも言える)。 その後は上条に導かれ、エリザリーナ独立国同盟を訪問。番外個体と「取引」して休戦したり、ロシアのスパイを尋問したりした。 そうこうしているうちにフィアンマが大天使を出撃させるも、ヒューズ・カザキリと共に大天使を迎撃。 後方のアックア、上条当麻の間接的な援護もあって何とか撃破した。 風斬から打ち止めを救うヒントを得た彼は、 「自身が観測した現象から逆算して、限りなく真実に近い推論を導き出す」能力の本領を発揮して 見様見真似で「魔術」を行使、打ち止めを救うことに成功する。 直後に「ベツレヘムの星」からのテレズマを防ぐため「白い翼」を発現し、見事防いで見せた。 打ち止めを救ってからのテレズマを防ぐまでの流れは素直に感動したという声が多い。 新約 新約(とくに『グレムリン』編)では明確に、上条・浜面と並ぶ3人の主人公格として描かれている。 『グレムリン』編(新約1-10巻) 新約1巻・2巻では暗部組織を解体し、魔術サイドの存在を知った。 新約3巻では、御坂美琴に「妹達」に関して「(DNAマップを提供した)お前も加害者」と発言し、一部読者の不興を買った。(*6) 新約6巻では復活した垣根帝督に圧倒されるなどバトルではいいところがなかったが、 精神面では上条への憧れを捨て、自分がやるべきことを見つける決意を固めた。 新約7巻では出番こそ少ないものの、人的資源事件で暴走したヒーロー達の鎮圧に活躍した。 ちなみに彼の能力「一方通行」自体は、同巻に登場する能力借りパクサイボーグ・恋査によって有効利用されている。 新約10巻ではオティヌスを救うために世界の敵となった上条に対し、第1の刺客として送り込まれるも、やはり倒される。 ただし、この時の一方通行は学園都市第1位の自分が負けることで上条から学園都市の手を引かせることが目的だったため、 上条を助けるためにわざと負けたという方が正しい。 この行動について、ミサカネットワークの「総体」は「『敗北する事で何かを与える』という、最強しか知らず、勝つ事しかできなかった一方通行もちょっとは成長した」と評した。 一方、「殺伐とした闇」という得意分野に逃げ込むな、と釘を刺されたり、自分を神聖化して人間扱いしていないと駄目だしされたり、童貞臭い人生経験の不足を指摘されている。 『魔神』編(新約12巻-) 基本的に「上条当麻」と「上里翔流」の物語であるため、蚊帳の外。 去鳴(サロメ)からは「上条当麻のとびきり面倒くさいファン」などと揶揄されている。 イギリス編(新約19巻-22巻) 新約19巻では、ついにアレイスター・クロウリーと対峙する機会を得る。 しかし、彼(女?)が全く悪びれていないこと、追い込まれた結果学園都市統括理事長としての「人間」の顔を捨てて魔法少女☆あれいすたんになっていることなどから、その場での殺害はせずに終わる。 続く20巻では、不完全燃焼の苛つきをそこらの騎士に八つ当たりして晴らす。 霊装のおかげで死なないとはいえ、まるまる太った中年のおっさんを能力全開でボコった挙げ句、1km近く蹴り飛ばすとかいう鬼畜の所業はさすが一方通行である。 紆余曲折の末、魔術知識を補うために人造悪魔・クリファパズル545を麾下に加える。 これがどんな悪魔かというと、みすぼらしい衣装のロリ巨乳。やっぱりロリコンじゃないか… その後伝説の魔術師集団、『黄金(S∴M∴)』の面々と遭遇するなどした末、クリファパズル545をミサカネットワークに接続、 これを魔術的に解釈させることで「生命の樹(セフィロト)」「邪悪の樹(クリフォト)」に並ぶ「人造の樹(クロノオト)」の概念を提唱。 超大規模な魔術的基盤を得たことでコロンゾンに致命傷を与え、イギリス編終結の決定打となった。 最終的にはアレイスターから学園都市統括理事長としての全権を委譲され、2代目統括理事長に就任。 もともと科学サイド最強で、魔術的にも超強化を得た彼には能力的にもふさわしい立ち位置と言えるだろう。 22巻リバース とびきり面倒くさいファンの面目躍如。 本物より本物らしい偽上条さン(中条さン)が大手を振るなか、世紀末帝王HAMADURAと共に上条さンの味方について相談に乗ってやったりする。 そしていつもの調子を取り戻した上条さンに悪態を吐きつつも内心嬉しそうにするツンデレっぷりも見せた。 創約 学園都市新統括理事長として「オペレーション・ハンドカフス」の執行を宣言。 ハンドカフス(手錠)の意味が示すその内容は「暗部の完全解体」。これから暗部を形作ることも、そして過去に暗部に関わっていた者も、誰一人許さず例外なしに法の元へ断罪するという司法制度の完全な可視化措置である。 当然ながら、この暗部に関わっていた者とは一方通行自身を含む。 故に彼が統括理事長就任後に行った初仕事とは、自分自身を絶対能力実験主犯を筆頭とした暗部活動の罪状で全面告発することであった。 少年法や情状酌量を加味しても実質的な終身刑を免れない判決を聞いてさえ「手温い」「殺した数にさえ足りてない」と一蹴した彼は、今後の全人生を擲って人の善性が悪意に打ち勝ち、ミサカシスターズの居場所を確保してくれるのに賭けていくことになる。 今回はこれまでやってきた「第一位の能力で問題を物理的に排除する」手が使えないどころか、それをやると全てが水泡に帰すという、過去最大の試練を己に課した形となる。 だがミサカシスターズは一方さんの予想外に逞しかった件 そして4巻でついに妹達の存在と自身の虐殺の詳細が全世界へと完全露呈したため、情状酌量の余地なく審理が行われ判決が下された。 隻眼の魔神には「目を反らそうとした今の世界を永劫眺め続ける」という相応の裁きが下った訳だが、ここまで容赦なく闇の中をのたうち回り続けた一方通行への断罪とはどのようなものになるのだろうか…? その他 ベクトル操作能力はゲームだと、完全再現されてしまえばほとんどのキャラクターで太刀打ちできないぶっ壊れキャラになってしまうためか基本的には大幅に弱体化されている。 PSPのゲームでは反射が再現されていなかったものの、自動でゲージを消費してある程度の攻撃を無効化する特性を持っており、 スマブラ以上のカオスな顔ぶれになったスマホゲーム『#コンパス』ではゲージを消費して状態異常のみを反射するだけに留まっている。 逆に電撃文庫キャラによるお祭りゲーム、『電撃学園RPG Cross of Venus』では反射して攻撃を無効化してくる上に即死攻撃も使用してくるため、プレイヤーはあるカードを使って大幅に弱体化させて攻撃を通す必要がある。 2011年8月24日に打ち止めと共にキャラソンが発売された。 主人公に並ぶ知名度と単純なバリアではないベクトルという防御能力の面白さからか、 作中最強クラスを退いてなお度々他作品との強さ議論に駆り出されている。 だいたいが「○○なら反射ぶち抜いて一方殺せるんじゃね?」。ここまで徹底してサンドバッグ扱いなキャラも珍しい。 他にも「地球を壊して窒息死」とか「亜空間に追放」とか「洗脳して降参」とか…それはもう戦いと言えるのか? しかも何故か一方通行側は一切の反撃をせず棒立ちのまま動かない前提である。 要するに本人ではなく能力…しかも、ベクトル操作というより、反射能力に関してだけ議論されている感じか。 まあ持ち出す側が禁書をよく知らないが故の現象なのだろう。 というか、上述したような能力は後に禁書本編にも出てきている 同作内だと黄金錬成や天罰術式を相手にするのはちと苦しいかもしれない。 「月刊コミック電撃大王」にて、2014年2月号より一方通行を主人公としたスピンオフ作品『とある科学の一方通行』が連載開始。 さらに2015年12月号からは一方通行を主人公にした4コママンガ『とある偶像の一方通行さま』の連載も開始した。 ノリノリの服装とポーズでマクロスよろしく「俺サマの歌を聞きやがれェ!」とステージで叫びながらも目が完全に死んでいる一通さんはシュールの極み。 「俺達がどンなに腐っていてもよォ、どうしようもねェ人間のクズだったとしても、この項目が追記・修正されなくても良い理由にはなンねェだろォが!!」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- キャラクターや作品に対しての誹謗中傷等を行った場合、IP規制等の措置がされる可能性がありますのでご了承下さい ▷ コメント欄 [部分編集] 荒れたので一旦リセット -- 名無しさん (2014-07-12 17 16 06) ありがとうございます。これから注意します。 -- 名無しさん (2014-07-12 19 39 02) やれやれだぜって訳よwww -- 名無しさん (2014-07-16 10 05 52) 新約10巻では上条さん曰く、多少うたれ強くなっているとのこと。それでもまだ反射という最強(笑)の鎧甲に頼りっぱなし。 -- 名無しさん (2014-07-16 13 38 43) クッソ強いんだけど周囲がそれ以上にインフレしちゃうからどうにもならない -- 名無しさん (2014-07-16 13 48 02) ↑まぁタイトル飾ってるのが魔術だから仕方ないね。 -- 名無しさん (2014-07-20 22 52 50) 周囲がインフレって言っても魔神ぐらいしか確実に勝てる人が居ないのですが -- 名無しさん (2014-07-23 00 26 31) どんだけ一方さん荒れるんだよwwwまぁ良かった -- 名無しさん (2014-08-02 15 25 43) 新約のアレは直後に番外個体がツンデレどもが云々とか言ってるから悪いとは思っているけど、ちゃんと謝れないだけだと信じてる -- 名無しさん (2014-08-10 14 58 58) ↑一方通行が素直になった場面とかほぼ無いよね。まあ、徐々に悪ぶらなくなってる気はするが -- 名無しさん (2014-08-10 15 30 52) 上条当麻の項目のコメント欄にも荒らしというより基地外が湧いてきたので削除してくれません? -- 名無しさん (2014-08-15 16 59 57) 上条以外にも他の項目のコメントでも荒らしてるみたいだな。 -- 名無しさん (2014-08-15 17 08 37) ↑ここにも湧いたな。でも上条さんの所もここも綺麗に削除されたぜ!ザマーミロ!! -- 名無しさん (2014-08-15 17 13 54) ↑私、あれは「くかき……」のオマージュかなんかかと思った -- 名無しさん (2014-08-15 18 56 52) 岡本には頭が上がらん。 -- 名無しさん (2014-08-20 18 15 07) 嫌いじゃないんだけどもう少し謙虚に生きて欲しい -- 名無しさん (2014-08-28 16 37 46) 総体から言われたことって、簡単にたとえれば打ち止めを保育園に連れてくとかそんなところか? -- 名無しさん (2014-08-28 17 53 32) ↑目つきのと口の悪過ぎるお兄ちゃん(しかし面倒見はいい) -- 名無しさん (2014-09-07 12 57 49) 攻撃の反射というめちゃくちゃ分かりやすい能力のためかしばしばにわかが最強議論に引っ張り出す人。禁書全体で見ればお世辞にも強キャラとは言えない部類なんだけどなぁ -- 名無しさん (2014-09-07 13 08 32) 腐っても能力者のトップだし強キャラっちゃあ強キャラでしょ 格上はゴロゴロいるが -- 名無しさん (2014-10-04 01 21 46) 妹達の件に関する一方通行の的外れすぎる擁護意見が鬱陶しすぎて辛い 上層部の科学者共も騙されてたとはいえDNAを提供してしまった美琴も悪いけどどう考えても一番悪いのは実行犯の一方通行 一方通行が好きなら汚い部分も見据えてこそファンだろうに責任転嫁ばっかしやがって -- 名無しさん (2014-10-26 15 26 35) 15巻みたいなメイン巻もう来ないのかなぁ…新約出番はあるけどあんまり活躍がなくてファンとしてはしんどい -- 名無しさん (2014-11-09 15 41 30) 主役漫画が出たからそっちを読むんだ。 -- 名無しさん (2014-11-10 04 28 28) 一方通行のメイン巻は暗いし凄惨だしつまらん あくまで主役は上条さんで一方通行は一歩退いた立場の方が光る事は新約10巻で証明されたしな あとスピンオフは絵が酷くて未だに読めない -- 名無しさん (2014-11-26 12 26 59) 一方通行は好き、うるさい信者が嫌い。 -- 名無しさん (2014-12-02 12 05 17) 絵の変なスピンオフで十分でしょ? 本編はやっぱり上条さんの物であって然るべき。 -- 名無しさん (2014-12-19 10 21 05) 上条さんとか以外で他作品でこの人に勝てそうなのは、初代ロックマンのフラッシュマンやロックマンXのグラビティ・ビートブートとか、時間操作系や同じ運動操作系のキャラくらいかな -- 名無しさん (2015-01-06 01 54 43) 他作品なんか引っ張り出してこなくても一方をボコれる禁書キャラは一人や二人じゃないでしょうに・・・ -- 名無しさん (2015-01-06 02 24 23) ま~た他作品のキャラと強さ比べさせられてんの? -- 名無しさん (2015-01-08 20 49 25) なんかやたらそういうのに引っ張り出されるよね。原作読んだ人がしてるのかそうじゃない人がそうしてるのか分からんけど -- 名無しさん (2015-01-08 20 53 58) どう考えても対立煽り。禁書読んでる奴ならわざわざ引き合いに出さない -- 名無しさん (2015-01-08 21 20 11) ↑まあ、比べたい気持ちもわからんでもないが、そこまで過敏にならんでも・・・ -- 名無しさん (2015-01-08 23 40 03) もはや過去の『最強』。1位オティヌス、2位オッレルスかトール、3位はこいつ。☆と魔神たちは比べ物にならない事は言わずもがな -- 名無しさん (2015-01-17 22 18 37) 「世界5位くらいの実力者」よりは「学園都市最強」の方が格好もつく・・・かなあ -- 名無しさん (2015-01-18 00 13 42) 10巻は戦って敗れたというよりは、敗れる為に戦いに行った感 -- 名無しさん (2015-01-18 01 29 45) アクセロリータ様 -- 名無しさん (2015-01-18 01 51 08) ↑3 日本最強の卓球選手(世界トップクラスはほぼ中国独占)みたいな響きだな -- 名無しさん (2015-01-19 17 48 33) 一流の悪党がどうこう語ってた時は最高に痛々しかったけどロシアで吹っ切れてからは割と好き ↑5 そもそも初登場から今まで作中最強だった時期あったか? -- 名無しさん (2015-01-30 21 46 20) マジな話、コイツもう上条さんにも勝てないだろ 暴走美琴を鎮圧した上条さんのあのドラゴン軍団に太刀打ち出来るとは思えない -- 名無しさん (2015-03-10 04 00 25) ↑2 「学園都市」最強の「能力者」だから間違いじゃない -- 名無しさん (2015-04-16 17 21 21) とある「何とか言えコラー」って相手に言われて「なンとか」と返し逆ギレしました -- 名無しさん (2015-05-31 22 57 00) 能力扱う技術が超一流だしヘタな攻撃ならすぐ解析されるから恐ろしいんだよな -- 名無しさん (2015-06-21 12 09 50) 色んなキャラクターがちょくちょく登場した新約13巻でも結局また出番なしっと・・・一流の悪党は辛いねェ -- 名無しさん (2015-07-17 23 22 43) ↑もうその黒歴史ワード使うのやめてやれや -- 名無しさん (2015-07-17 23 25 09) アイドル…だと…? 一方さんはどこへ向かっているんだ… -- 名無しさん (2015-09-28 19 03 41) デュエマのクリーチャーなら一方通行に勝てる奴結構居そう。ランブルレクター、ユニバース、クロスオーバーヨミ辺り。3体リンクのGイズモを倒すのは絶対不可能だと思う。 -- 名無しさん (2015-10-27 10 30 25) ↑他作品を持ち出すのは止めとけデュエマファンの評価が下がる -- 名無しさん (2015-10-29 17 19 41) 真面目な話、能力が強いだけでそれさえ無力化したら雑魚な為か弱い印象の方が大きい。 -- 名無しさん (2015-10-30 15 26 46) 説明の通り今ではそれなり以上にタフだよこいつ -- 名無しさん (2015-10-30 17 40 39) ↑3 そいつは他作品を利用して貶したい阿保だよ、一緒にするのはファンに失礼だろ。↑2 そりゃあ魔術師が魔術を封じられる様なもんだし…聖人?あいつらはそもそも肉体が武器やろ -- 名無しさん (2015-10-30 20 41 08) お前ら一方厨は今まで散々強さ議論で他作品を散々貶めて来ただろ?何を今更。 -- 名無しさん (2015-11-01 09 29 14) 1巻の時点で2mの大男吹っ飛ばす上条パンチを顎にもらっても平気なくらいメチャクチャ鍛えた一方さん(新薬10巻)。だけど石重ね当ての心臓打ちもらってまた負けた -- 名無しさん (2015-11-01 16 26 50) 三連敗wwwwwwwwwwww -- 名無しさん (2015-11-04 11 45 06) 注意が入ってるにも関わらずコメが煽り誹謗中傷一杯な上に項目のラストの強さ議論、反射ぶち抜いて殺せる、サンドバッグ扱いなキャラとかの文これいるのか? -- 名無しさん (2015-11-04 13 31 03) fateのヘラクレスも強さ議論じゃ似たような感じだよな。条件付きバリアキャラの宿命というか -- 名無しさん (2015-11-04 13 36 56) 強そうだけどよく考えると別にそうでもない能力 -- 名無しさん (2015-11-04 13 42 06) 一方通行が今槍玉に挙げられてるのは全部一方通行自身の信者のせいだと思う。内外に敵を作りすぎた。 -- 名無しさん (2015-11-09 12 46 36) 異質な力やあまりにも多すぎる力は操作しきれないと作中に書いてあるからね・・・最強議論にわざわざ引っ張りだす奴はそもそも原作を読んでないからファンですらない -- 名無しさん (2015-11-21 11 28 09) 作品内なら間違いなく最強候補だけど外に持ちだす奴はただのアホだよね -- 名無しさん (2015-11-21 11 31 06) 現状では魔術側に勝てる気がしないけど、そのうちベクトル操作で魔神染みたことができるようになるんだろうか -- 名無しさん (2015-11-22 16 07 27) 一応主人公の一人だし解析やら翼やら -- 名無しさん (2015-12-08 10 51 36) あるし最終巻の頃には魔神に勝てるくらいにはなってるだろ -- 名無しさん (2015-12-08 10 59 31) 筋トレする一方とかギャグでしかねえ -- 名無しさん (2016-01-06 16 09 36) まだここの記事ロリコンネタとかやってんの? -- 名無しさん (2016-01-26 02 35 05) もし今の一方通行がジョジョのアンジェロやチョコラータみたいな人間と遭遇したらどうするんだろうな -- 名無しさん (2016-04-09 23 05 46) 一流の悪党ってなに? -- 名無しさん (2016-04-19 14 53 34) 愛されない馬鹿 -- 名無しさん (2016-05-19 18 36 15) 記事の中の擁護意見が苦しい -- 名無しさん (2016-08-03 15 35 31) ダイ大のハドラーみたいにしたかったんだろうな -- 名無しさん (2016-08-07 15 32 49) 悪いキャラじゃないとは思うが、方向性を間違えたと思う。本当の狂人キャラはたやすく改心なんかしちゃいけない -- 名無しさん (2016-09-25 21 15 34) ↑うん、その通り。 -- 名無しさん (2016-10-13 09 17 47) ↑↑いや、悪いキャラだろう。てか、そもそも改心なんてしてないぞ。 -- 名無しさん (2016-10-14 23 11 47) 最初は悪党名乗ってて、それからそれは自分と向き合うことから逃げる口実だったと言って名乗るのやめたし、妹達殺しを続けていたのも上条に殴られてから止めたんだが、それは改心じゃないのか -- 名無しさん (2016-10-14 23 48 32) なんかこの人、比較に出され違う作品の別キャラからフルボッコされて、可哀想に思えてきた、もう許してやれよ -- 名無しさん (2016-10-30 10 45 43) 残念だけどコメ欄閉じたほうが良いのかも知れないな。規制対象になりますって言われてもネガなコメばっかりで溢れてるの全然変わらないし -- 名無しさん (2016-10-30 11 09 35) 強さ議論のところいる?単純に物理無効だから担ぎ出されてるだけだよね? -- 名無しさん (2017-02-18 02 24 16) むしろ サンドバッグ扱いな気がする -- 名無しさん (2017-02-18 03 00 45) なんかまた荒れて来てるな… -- 名無しさん (2017-03-13 16 59 49) なんやかんやで禁書で一番好き。第二の主人公的ポジションでありながら、かなり魅力的なキャラだと思う。ただ信者の人達に言いたいけど、無理矢理美化するのは止めて下されw欠点を受け入れてこそファンだと思う。 -- 名無しさん (2017-03-13 18 13 44) 実際、この手のダークヒーロー系男性キャラで目立ってる人ってラノベ界隈じゃわりと少ない気もするし貴重だと思うんだよね。クセの強いキャラだから、信者とアンチが騒がしいのはある意味有名税のようなものだと自分は達観しているがw -- 名無しさん (2017-03-13 20 26 53) 明石家さんま -- 名無しさん (2017-07-14 18 08 44) 偶像ほんと嫌い。ああいう風にされて欲しくなかった。 -- 名無しさん (2017-10-21 16 13 49) お前も加害者だけは擁護し難い失言だと思ってる -- 名無しさん (2017-11-20 23 18 28) まーだ荒れてんのか -- 名無しさん (2018-03-11 23 11 02) 本名はありふれた名前らいしいけど、仮面ライダービルドの佐藤太郎みたいな名前じゃないかって思ってしまう -- 名無しさん (2018-07-14 22 56 15) 上条さんとはもう完璧にボケとツッコミの漫才コンビとなったwていうか科学サイドの人たちは割と簡単に魔術を肯定したり対応したりしてるな。逆に魔術師は科学の科の字も理解していない人が多いけど。 -- 名無しさん (2018-10-10 19 40 09) 新約21巻で俺の中で一方通行の株がめっちゃ上がった -- 名無しさん (2018-10-11 18 36 22) 一方通行でアクセラレータの読み方はないわ -- 名無しさん (2018-12-31 16 13 58) そうか?能力名の「真の理由」と戦闘でのあり方を考えたらこれ以上ない能力名だと思うけど -- 名無しさん (2019-02-06 11 26 11) 学園都市の暗闇に散々振り回された彼もついに統括理事長としての権限を行使できる日が来るとは誰が想像出来ただろうか -- 名無しさん (2019-03-13 10 15 15) 最近のお話で魔神倒してたやろこいつ -- 名無しさん (2019-05-24 23 16 35) 実はこいつ弱点多いんよね、魔術反射できないし厳密な反射じゃないから木原くン的な攻撃くらうとキツイから黒夜みたいなサイボーグは天敵だし -- 名無しさん (2019-08-20 21 32 26) 新約での空気・雑魚処理要員の期間があまりに長すぎただけに、最近のメインで活躍する様を見るとやっぱ良いキャラしてるなぁと感じる -- 名無しさん (2019-09-05 18 26 35) 今まで作中じゃ上の下程度の実力だったけど、クリファパズル545と組んでからは最強候補の一角になったな。今ならミーシャ=クロイツェフはおろかエイワス相手でも互角以上に戦えるだろ。 -- 名無しさん (2019-09-25 23 30 57) 創約の試し読み読んだけど、新たな野望を始める模様。悪党は夢だの理想だのって言葉で飾らないのが良い。 -- 名無しさん (2020-01-31 10 18 20) 新約終わって新シリーズ始まりそう、って丁度いい区切りなんで九龍城砦化してた来歴を整理 -- 名無しさん (2020-02-10 08 45 05) 強さ議論のとこの「それはもう戦いと言えるのか?」勢、ぜんぶ該当能力者が禁書にいてワロタ -- 名無しさん (2020-03-23 22 22 28) 一方通行さんビクンビクンがまさかアニメ化されるとはwww -- 名無しさん (2020-04-04 21 31 35) 自分は最初こいつが主人公かと思ってた -- 名無しさん (2020-08-17 20 38 00) ↑かっちょ良いからねしょうがないね -- 名無しさん (2022-02-13 01 49 32) 許さないでくれ…俺は…本当にどうしようもない… すまない… -- 名無しさん (2022-02-27 19 33 16) ここだと絶対能力進化実験で歪んだみたいに書かれてるが、それ以前から悲惨な境遇だし充分歪んでたと思うぞ -- 名無しさん (2023-04-20 00 09 13) 名前 コメント
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一方通行「ダイエットォ?」 ※ほのぼの。台本形式。設定は維持 打ち止め「うん、今ミサカたちの間でいかにキレイに痩せるか競うのがはやってる ってミサカはミサカは説明してみる」 一方通行「くっだらねェこと流行らせてンじゃねェよ」 打ち止め「うー、もともとガリガリなアナタにはこの重要性がわからないみたい ってミサカはミサカは膨れてみる」 一方通行「ガキにゃ必要ねェだろ」 打ち止め「違うもん! 魅力的な女性の第一条件は痩せている事だって知ってるもん! ってミサカはミサカは駄々っ子っぽく手足を振り回してみる」 一方通行「つゥか誰だよそんな偽情報流したの」 打ち止め「リアルゲコ太先生だよってミサカはミサカは正直に答えてみる」 一方通行(あの医者かァ……やっぱいっぺンシメとかねェとな) 打ち止め「というわけで今日のお昼ご飯はコレでおしまい! ってミサカはミサカはアナタのお皿にピーマンとにんじんを移してみる」 一方通行「あァ!? 好きなモンだけ食っててダイエットになるかっつゥんだよ!!」 打ち止め「偏食家のアナタに言われたくないってミサカははミサカは頬を膨らませてみる」 一方通行「ちゃんと食え」 打ち止め「ごめんねー! ミサカは午後はお姉様と約束があるから。ってミサカはミサカは病室を飛び出てみたり」 一方通行「オイィ!」 打ち止め「あなたはちゃんと病室でおとなしく寝てるんだよーってミサカはミサカはお姉さんぶってみるー」 一方通行「言いたいことだけ言ってどっか行くンじゃねェよ!」 一方通行(……ったく、あのガキは手間ばっかかけさせやがって)モグモグ 一方通行(まァ今日のところは超電磁砲と一緒なら問題ねェだろ)モグモグ 一方通行「ニンジン不味いな……ふァ……寝るかァ」 打ち止め「お姉様ー! ってミサカはミサカは待ち合わせ場所でケータイの画面を見ているお姉様に手を振ってみる」 美琴「あ、きたきた」 黒子「ごきげんよう」 打ち止め「あれ? 変態のお姉さんも一緒なんだねってミサカはミサカは確認してみる」 美琴「どうしてもついてくるて言って聞かなくってさ。いいかな?」 打ち止め「もちろんいいよ! ってミサカはミサカはばんざいしてみる」 黒子「……なんで貴女までわたくしを変態などと」 打ち止め「あの人がそう言ってたからだよってミサカはミサカは答えてみる」 黒子「あんの白もやしぃぃぃ」 美琴「はは、まあ間違いじゃないけどね」 黒子「お、お姉様まで! 黒子泣いてしまいますわよ ……でもやっぱりSっ気のあるお姉様に罵倒されるのもなかなかよろしいかと」 美琴「はいはい」 打ち止め「やっぱり本格的に変態なんだねってミサカはミサカは若干後ずさってみる」 美琴「じゃ、いこっか。 アイツと一緒じゃ学び舎の園のケーキなんて食べる機会ないもんね」 黒子「雑誌にも紹介された有名店ですの。ってこれは受け売りですけれども」 打ち止め「う……ケーキ、なの? ってミサカはミサカは危機感を感じてみる」 美琴「あれ、もしかして甘いもの苦手だった?」 打ち止め「すごく大好きだよってミサカはミサカは……」 打ち止め(大好きだから困ってるってミサカはミサカは内なる声でつぶやいてみる……) 美琴「すみませーん、トリプルベリーとオレンジジュースください」 黒子「わたくしはチーズタルトと紅茶を所望いたしますわ」 打ち止め(うう、どれもおいしそうだけどできるだけカロリーの低そうなのは……) 打ち止め「低カロリーシフォンケーキにする、ってミサカはミサカは断腸の思いで選択してみる」 美琴「それ甘さ控えめのやつだけど、やっぱり甘いの苦手だった?」 打ち止め「ううん! そんなことないよってミサカはミサカは否定してみる!!」 黒子「ケーキセットですのでお飲み物もこちらから選べますの」 打ち止め「うう、コーヒー、ブラックで」 美琴「え、ブラック?」 黒子「コーヒーが飲みたいのならカフェオレもございましてよ」 打ち止め「あの人に付き合ってるうちにコーヒーのおいしさに目覚めたんだよ ってミサカはミサカは宣言してみる」 美琴「ならいいけど……」 黒子「意外と感性が大人ですのね」 打ち止め「アナタと見た目はそんなに変わらないよってミサカはミサカは指摘してみる」 黒子「あら、その数歳の差を重要視する殿方も世の中にはいらっしゃるそうですわよ」 打ち止め「よくわかんない、ってミサカはミサカは悩んでみる」 美琴「黒子、あんまりこの子に変なこと吹き込むんじゃないわよ」 黒子「あら、ケーキが早速来ましたの」 美琴「んっ、きたきた~。ここのケーキ生クリームが最高なのよね」 打ち止め(お姉様のケーキおいしそう)ジー 美琴「ん? 打ち止め、一口食べる?」 美琴「あ、シフォンケーキちょっとちょうだいね」 打ち止め「う、うん」 美琴「どれどれ……んー、私にはちょっと甘みが足りなくてものたりないかなー」 黒子「お、お姉様、わたくしのチーズタルトにも是非お口をつけていただけませんでしょうかハァハァ」 打ち止め「確かに甘みが足りないかもね、ってミサカはミサカはブラックコーヒーを恐る恐る口元に持ってきてみる」 黒子「お、お姉様二人にスルーされましたの!!」 打ち止め(ブラックコーヒー、ホントはあの人が飲ませてくれないから初めてなんだけど)ゴクッ 打ち止め(うう、にがいよぅ) 美琴「……やっぱりコーヒー慣れてないんじゃない? せめて砂糖とミルク入れたら?」 打ち止め「砂糖なんてとんでもない! ミサカはミサカは絶対拒否!」 黒子「かたくなに拒否なさいますわね」 美琴「はい、お返しに一口あげるわ」 打ち止め「ううん、ミサカは自分の分でおなかいっぱいになると思うって ミサカはミサカは零れ落ちそうなよだれを隠してみる」 美琴「遠慮しないでいいのよ。ほら、あーん」 打ち止め「うう」フラフラ 美琴「あーん」 打ち止め「あ、あーん……」パク 打ち止め(たべちゃった!ってミサカはミサカは後悔してみるっ) 黒子「わたくしも小さいお姉様にあーんして差し上げますわぁぁぁ!! ほ、ほらぁ、チーズタルトですのよ。あ、あーん……ハァハァ」 打ち止め「う、さすがにちょっと怖いってミサカはミサカは顔をしかめてみる」 美琴「怖がらせてんじゃないわよ」パシッ 黒子「あああ、今日もお姉様の愛の鞭が黒子の身体を刺激する……」 打ち止め「くやしいけどおいしいようってミサカはミサカは口をもぐもぐさせてみる」 打ち止め(うう、でもコーヒーの苦さでケーキが甘く感じるのは救いかなあ)ムキュモキュ 美琴「やっぱりケーキに甘さが足りなかった?」 打ち止め「そ、そんなことないってミサカはミサカは」 黒子「遠慮してちゃあダメですのよ」 美琴「そうだ、私の半分あげるから、打ち止めの分も半分ちょうだいよ。そしたら二つの味を楽しめるでしょ?」 黒子「なら三等分にいたしましょう。わたくしの分も召し上がっていただければ幸いですわ」 打ち止め「うう、優しさが目にしみるけど……けど……」 美琴「あらあら、そんなに食べたかったの? なら早く言いなさいよね、まったく」 黒子「強情なところもお姉様そっくりでかわいらしいですわ。ぐふふ」 打ち止め「うう、おいしいよう。甘いよう」パクパク 美琴「あー、おいしかった」 黒子「なかなかのお味でしたわ」 打ち止め(結局全部食べちゃったようってミサカはミサカは後悔してみる) 美琴「ん? 打ち止めどうしたの? なんか不満そうな……」 黒子「わかりましたわ。食べたりないのでしょう?」 美琴「なーんだ。まあ育ち盛りだもんね。何ならもう一個頼もうか」 打ち止め「ち、ちが……」 美琴「てんいんさーん、本日のオススメケーキ3つ追加お願いしまーす」 打ち止め(お、お姉様がせっかく気を使ってくれてるのに、言えない、言えないってミサカはミサカは) 美琴「こうしてのんびりケーキ食べるのもしばらくできないわねー」 黒子「そうですわね」 打ち止め「え? なんで? ってミサカはミサカは疑問に思ってみる」 黒子「そろそろ大覇星祭の準備がラストスパートですの。 まあわたくしは怪我しておりますから参加できるかはわかりませんけれども」 打ち止め「大覇星祭?」 美琴「ええ、学園都市の学校すべてを挙げて行われる体育祭よ。能力の使用も許可されてるからすっごく迫力あるわよ」 打ち止め「そういえば知識としては聞いたことあったなあってミサカはミサカはネットワークにアクセスしてみる」 黒子「ネットワーク?」 美琴「あ、あはははは、なんでもないわよなんでも」 打ち止め「なんだかすっごく面白そうだねってミサカはミサカは目を輝かせてみる!」 美琴「よかったら病院抜け出して見に来なさいよ」 黒子「それはよろしいですわね。学園都市中がお祭り騒ぎですからどこへ行っても楽しめますわ」 打ち止め「なんだかわくわくしてきたってミサカはミサカはハイテンションになってみる!」 美琴「人が多いから迷子にならないようにするのよ」 打ち止め「そっかー、学園都市全体がお祭りなんだね……あれ?学生全員参加ってことはあの人も参加するのかな ってミサカはミサカは疑問に思ってみる」 黒子「あの人って白もやしのことですの? 高校生くらいに見えますけれどもどちらの学校に通ってらっしゃるのでしょうか」 打ち止め「んー、よく知らないっていうかあの人学校通ってない気がする」 美琴「……でしょうね。アイツはまあなんていうかいろいろ特別だし」 黒子「?」 打ち止め「せっかくだからあの人といっしょにお祭りに行ってみようかなってミサカはミサカは心に決めてみる」 美琴「アイツがお祭りねえ。似合わない気もするけど一人よりは楽しいんじゃない?」 黒子「そうですわね。黒子もお姉様の雄姿をカメラに収めるのが今から楽しみで仕方ありませんわ」 美琴「……お願いだから寮で何度も何度も巻き戻しては再生するのはもうやめてよね」 黒子「く、黒子のひそかな趣味がお姉様にばれておりましたの!?」 打ち止め「これがストーカーってヤツなの? ってミサカはミサカはおぞましさを感じてみる」 美琴「ある意味ストーカーより有害かもねー」 黒子「そんなっ、笑顔でさらりとひどいことを言うなんて」 打ち止め「そっか、お祭りかあ……」ゴクゴク 打ち止め(うっ、苦い!!) キャッキャウフフ オネーサマー 美琴「あ、もうこんな時間じゃない」 黒子「あら。本当ですわ。わたくしもおちびさんも病院を抜け出してきておりますのに、 夕食の時間に間に合わなくなりますの」 打ち止め「ほんとだ! ってミサカはミサカは時の流れのはやさに驚いてみる」 美琴「じゃあ今日はこれで解散しよっか。二人ともこのまま病院に戻るんでしょ?」 打ち止め「うん、ってミサカはミサカは元気よく返事してみる」 黒子「わたくしは寮にいったん荷物を取りによりますわ。一人で帰れまして?」 打ち止め「任せて!ってミサカはミサカは胸を叩いてみる」 美琴「じゃ、そろそろ出ましょうか。今日は私がおごるわ」 打ち止め「ええ、悪いよってミサカはミサカは首から提げるタイプの小銭入れを取り出してみる」 美琴「いいから、ちょっとはお姉さんぶらせなさい」 アリガトウゴザイマシター 美琴「すっかり夕暮れねー」 黒子「おいしいものも食べましたし、今日はよい一日でしたの」 打ち止め「なんか店のドアをくぐった瞬間食べてしまったとう罪悪感にさいなまれてみたり」 一方通行「オイクソガキいつまでぶらぶらしてンだ。迷子ですかァ?オマエは」 美琴「」 黒子「」 打ち止め「あれ? 何でこんなところにいるの? ってミサカはミサカは首を傾げてみたり」 美琴「そ、そそ、そうよ、ここは学舎の園よ!」 黒子「基本的に許可のない男性は入れませんの! どうやって入り込みましたの!?」 一方通行「これでもいろンなところにコネ持ってンだよ」 黒子「そうでしたの……てっきり女装でもして入り込んだのかと」 一方通行「あァン!? 不気味な想像してンじゃねェよ」 打ち止め「案外似合うかもってミサカはミサカは想像し……やっぱ無理」 美琴「あー、遅くなったのは謝るわ」 一方通行「ったく、オマエが一緒だから許可した俺が甘かったぜ。ホラ、帰るぞ」 打ち止め「おっと。それじゃあお姉様たちー、またねーってミサカはミサカはずりずりと引きずられながら別れの挨拶をしてみたり」 一方通行「オラ、前向いて歩け。転ぶぞクソガキ」 美琴「……」 黒子「……」 美琴「過保護ね」 黒子「ですの」 一方通行「オマエが帰ってこねェから夕食の時間ずれたンですけどォ」 打ち止め「文句を言いながらご飯食べないで待っててくれたあなたにミサカはミサカは感謝してみる」 打ち止め(いっぱい喋ったからおなか減ったな。でも……) 打ち止め(今日はケーキを2個も食べちゃった。こんなんじゃダイエットできない) 一方通行「ホラ、無駄口叩いてねェで食え」 打ち止め「う……食欲がないってミサカはミサカは訴えてみる」 一方通行「はァ!? 何言ってンだ。まさかまたダイエットとか言ってンじゃねェだろォな」 打ち止め「ち、ちがうよ。ちょっと今日……ケーキ食べ過ぎたからってミサカはミサカは言い訳してみる」 一方通行「……超電磁砲か。余計なことしやがって」 打ち止め「お姉様は悪くないよってミサカはミサカは慌てて否定してみる!!」グー 一方通行「……」 打ち止め「……」 一方通行「……オイィ、今の可愛らしィ音はなンの音だァ?」 打ち止め「なんのこと?ってミサカはミサカはとぼけてみる」 一方通行「どォ聞いても腹の虫だよなァ、腹減ってンじゃねェかクソガキイイィィ!!」 打ち止め「いやー、ほんとにおなかすいてないもん! ってミサカはミサカは戦略的撤退」ダダダダダ 一方通行「オイコラァ! どこ行く気だ!」 打ち止め「ミサカはもう寝るもん! ってミサカはミサカは夜更かしは美容の大敵って言ってみる!」バタン 一方通行「まだ8時にもなってねェぞクソガキ!!」 一方通行「……ふざけンじゃねェよ。どォすンだよこの二人分のメシ」 打ち止め(うーん、部屋に戻って布団にもぐりこんでみたはいいものの) 打ち止め(正直全然眠くないってミサカはミサカは昼間に飲んだコーヒーのことを思い出してみる)グー 打ち止め(おなか減ったし) 打ち止め(だめだめ! 魅力的なスリムボディを手に入れるためだもん) 打ち止め(上位個体として下位個体に負けられないってミサカはミサカは決心を固めてみる) 打ち止め(今日はケーキ食べ過ぎちゃったんだから自重しないと)グー 打ち止め「……」 打ち止め「やっぱ、おなかすいたなあってミサカはミサカは呟いてみる」 一方通行(チッ、あのクソガキ変なこと覚えやがって)モグモグ 一方通行(ダイエットとかガキが色気づいてンじゃねェよ)モグモグ 一方通行(ケーキは食えてメシは食えませンだァ? 馬鹿言ってンじゃねェよ)モグモグ 一方通行(超電磁砲も勝手に食いモン食わせてンじゃねェよ)モグモグ 一方通行(超電磁砲にクレーム入れとくかァ、って連絡先しらねェな)モグモグ 一方通行(今度会ったらビシッと言ってやンねェとなァ)モグモグ 一方通行「……」 一方通行「やっぱ、二人分は多いなァ」モグモグ 一方通行「オーイ、クソガキィ、朝メシくらいはちゃんと食えっつゥの」ドンドン シーン 一方通行「……」 一方通行(寝てンのかァ? まったくいつもは起こしに来る側だってェのによォ) 打ち止め「うう、カロリー計算したら昨日は食べすぎだったからその分朝食も抜くってミサカはミサカは篭城してみる」 一方通行「起きてンじゃねェか出て来いやコラァ!!」ドンッ シーン 一方通行「……だめか」 prrrrrrrr 一方通行「あ? この番号……誰からだ?」ピッ ??『あ、もしもし。一方通行?』 一方通行「は? 誰だ」 ??『私よ私。御坂美琴』 一方通行「はァァ!? なんでオマエが俺の番号知ってンだよ」 美琴『ちょっと調べたのよ』 一方通行「俺の個人情報に関してはそれなりに機密度が高いはずだが」 美琴『細かいことは気にしない気にしない』 一方通行「犯罪のにおいがするぜェ」 美琴『気のせいよ』 一方通行「……で、何の用だ。つまらねェことだったら切ンぞ」 美琴『今暇?』 一方通行「あァ!?」 美琴『ちょっと話があるんだけど病室行っていいかな。もう病院には着いてるんだけど』 一方通行「オマエが俺に顔つき合わせてなンの用があるってンだよ」 美琴『私だって別に会いたくなんてないわよ。でも、打ち止めのことなのよ』 一方通行「……」 美琴『授業抜け出してきてるんだからちょっとくらい時間作りなさいよ。どうせ暇なんでしょ』 一方通行「相変わらず失礼な女だな。まァ少しなら付き合ってやる」 美琴『ありがと。素直じゃないわねまったく。今から病室向かうから待ってなさいよ』ピッ 一方通行「切りやがった……ホントに勝手なヤツだな」 一方通行「……で、いったい何の用だ超電磁砲」 美琴「いきなりとげとげしいわね。まあアンタに馴れ馴れしくされても気持ち悪いだけなんだけど」 一方通行「ずいぶんな言い草だな。さっさと話し済ませて帰りやがれ」 美琴「ん、ちょっと昨日さあ、あの子……打ち止めの様子がおかしかったから」 一方通行「あァ?」 美琴「今日一緒にケーキ食べたんだけど」 一方通行「あァ。それを言い訳にしてあのガキ晩飯食ってねェよ」 美琴「ええ!? おっかしいなー、確かに閉店間際までしゃべってたけどケーキ食べたのはそんな遅い時間じゃなかったはず……」 一方通行「オマエのせいじゃねェ。なンか知らねェけど急にダイエットとか言い出しやがったンだよ」 美琴「あら。だからか」 一方通行「は?」 美琴「なんかコーヒーのブラック飲みだしたり甘くないケーキチョイスしてたのよ。 あの年頃の子にしてはおかしいでしょ?」 一方通行「オマエの前でもンなことやってたのかあの馬鹿は」 美琴「結局ケーキいっぱい食べさせちゃったし、悪いことしたかな」 一方通行「ンだよオマエダイエット肯定してンのか」 美琴「思春期の女の子なら誰でも通る道よ。アンタにはその辺の理解が足りないみたいね」 一方通行「わかるわけねェだろ。つゥか晩飯どころか朝メシも拒否して部屋からでてこねェンだぞ? 異常だろ」 美琴「あちゃー、断食か。身体によくないだけなのに」 一方通行「……オイ超電磁砲」 美琴「ん? なによいきなり真剣な顔して」 一方通行「オマエに頼むのはシャクだが他に頼れるヤツもいねェ。頼めそうなヤツはまだ様態が安定してねェしな」 美琴「は? 頼みごと? 私に?」 一方通行「……あのガキを説得してくれねェか」 美琴「え? なんでよ。アンタが話せばいいじゃない」 一方通行「俺が話せばどォしても喧嘩腰になっちまう。 オリジナルのオマエの話ならきちンと聞くだろうよ」 美琴「ええ、でも」 一方通行「俺は所詮実験を行っていた側の人間だからな。あのガキどもにとっちゃあ結局 美琴「別にあの子はアンタのこと嫌ってなんか……」 一方通行「頼む」 美琴「!」 美琴(あの一方通行が……格下相手に頭を下げた?) 一方通行「頼む」 美琴「……仕方ないわね。ちょっとアドバイスするだけよ。最終的に説得するのは、アンタの仕事だからね」 美琴(とは言ったものの) 美琴(どういう切り口ではなそっかな) 美琴(ダイエットしたいって気持ちはまあわからないでもないし) 美琴(無理に否定するのもどうかと思うのよね) 美琴(……ま、当たって砕けてみますか)コンコン 美琴「入るわよー」ガチャ 打ち止め「……お姉様? ってミサカはミサカは布団の隙間から様子を伺ってみる」 美琴「やっほー、元気だった?」 打ち止め「昨日あったばかりなんだけどってミサカはミサカは疑わしげなまなざしをおくってみる」 美琴「男子三日会わざれば刮目して見よ、ってね」 打ち止め「三日もたってないしミサカはそもそも男子でもないんだけどってミサカはミサカは反論してみる」 美琴「細かいことは置いといて。元気、なさそうじゃない」 打ち止め「そんなことないよう」 美琴「嘘ばっかり。それにしてもダイエットしてるんだって? また急にどうしたの」 打ち止め「妹達のあいだで流行ってるの。しかもどうやら痩せた個体がでてきたらしくってあせってるの ってミサカはミサカは正直に答えてみる」 美琴「ふうん。でも妹達とアンタの身体年齢って違うじゃない。競っても仕方がないと思うんだけど」 打ち止め「でもでも、上位個体としてのプライドがあるのってミサカはミサカは主張してみたり」 美琴「アンタ成長期なんだから、痩せる痩せない以前に食べないと出るとこ出ないわよ」 打ち止め「正直お姉様と下位個体を見る限りではこれからの成長にはあまり期待ができないって ミサカはミサカはお姉様をじろじろと見ながらため息をついてみる」 美琴「な、何いってんのよ! 私だってまだまだ成長期なんだからね!」 美琴「これでも……遺伝を考えれば……私にだって可能性は十分……」ブツブツ 打ち止め「お、お姉様? 何もそんなに気にしなくてもいいよってミサカはミサカは自分の発言を後悔してみる」 美琴「……はっ、そ、そうよね! 私ってば大器晩成型だもんね!」 打ち止め(なんか違うと思うけど黙っておこうってミサカはミサカは決心してみたり) 美琴「えーっと、そうそう、ダイエット、ね。そもそも何のためにダイエットをするのかしら」 打ち止め「魅力的な女性の条件は痩せてることだってミサカはミサカは知ってるもん」 美琴「なによその情報。いったいどこから仕入れてきたの」 打ち止め「え? 違うの? ってミサカはミサカはびっくりしてみる」 美琴「まあ一概には言えないけど、人それぞれってところかしらね」 打ち止め「むー、でもモデルさんとかはみんな細いよってミサカはミサカはファッション雑誌を思い浮かべてみる」 美琴「ま、それはそうだけど。打ち止め、アンタは何のために魅力的な女性になりたいの?」 打ち止め「何のため、って」 美琴「別に太ってるわけじゃないんだし、自己満足の自分磨き? ……それとも、誰かに見て欲しいの?」 打ち止め「え……」 美琴「たとえば、一方通行とか」 打ち止め「う、確かにあの人に子ども扱いをやめてもらうためには有効な手段かなって ミサカはミサカは思ってみたり」 美琴「だからってその相手に心配かけてたら本末転倒でしょうが」 打ち止め「心配……? あの人が?」 美琴「そうよ。アンタがご飯食べないことそれはそれは心配してたわよ」 打ち止め「怒ってただけだったよってミサカはミサカは思い出してみる」 美琴「それが心配なんじゃない。アイツ素直じゃないんだからそれくらい読み取りなさい」 打ち止め「素直じゃないとかお姉様に言われるなんて……ってミサカはミサカは絶句してみる」 美琴「どういう意味よ」 打ち止め「そのままの意味だよってミサカはミサカはとある少年のことを思い浮かべてみる」 美琴「! い、い、い、いったい誰のことなのかしらね」 打ち止め「お姉様の頭に浮かんだ人のことだよってミサカはミサカは意地悪に笑ってみる」 美琴「そ、それはいったん脇に置いときなさい。いい? アンタのこと一方通行が心配してるって言うのは事実よ」 打ち止め「……」 美琴「現に、私にアンタのこと頼むって言ってきたのよ」 打ち止め「あの人が?」 美琴「そ。信じられないでしょ」 打ち止め「……ん」 美琴「それだけアンタのこと気にしてるのよ。アイツは。あ、これ言っちゃったこと内緒ね」 打ち止め「そっかあ、あの人が」 美琴「10032号がアイツのことツンデレとか言ってた意味がわかってきたわ」 打ち止め「それもお姉様に言われるのは……ってなんでもないってミサカはミサカは言いかけた言葉を飲み込んでみる」 美琴「さて、そんな余計な心配かけちゃった相手にいったいどうするべきだと思う?」 打ち止め「……」 打ち止め「……おじゃましまーす、ってミサカはミサカは病室の扉を開けてみる」 一方通行「……」 打ち止め「うう、やっぱり怒ってる? ってミサカはミサカはおそるおそるあなたの背中に聞いてみる」 一方通行「……オイクソガキ」 打ち止め「は、はいっ!」 一方通行「超電磁砲はなンか言ってたか」 打ち止め「ダイエットはやめたほうがいいって。それと……」 一方通行「それと?」 打ち止め「ううん、なんでもないってミサカはミサカはでかかった台詞を封印してみる」 一方通行「……」 打ち止め(やっぱ怒ってるオーラが出てるようってミサカはミサカはドキドキしてみる) 打ち止め「や、やっぱりミサカにはダイエットは早いかなってミサカはミサカは思い直してみたり……」 一方通行「……」 打ち止め(うう、心配ってお姉様の気のせいじゃないのかなあ) 一方通行「腹ァ、減ってンだろ」 打ち止め「う、うん……」 一方通行「これでも食っとけ。昼までまだ時間あっからな」ポイポイポイ 打ち止め「え、ポテチに おせんべ キャルメラ チョコ? 買ったら300円になっちゃった? っていうかなにこれ」 一方通行「うるせェ、食うなら黙って食え。いらねェなら捨てるぞ」 打ち止め「え? え? これあなたが買ってきたの?」 一方通行「……」 打ち止め「心配、してくれてたんだ……ってミサカはミサカはお姉さまの言ったとおりだったってポカンとしてみる」 一方通行「あァ!? あの超電磁砲余計なこといいやがったな!?」 打ち止め「ごめんね」 一方通行「あ?」 打ち止め「もう、心配かけるようなことしないからってミサカはミサカは断言してみる!!」 一方通行「……超電磁砲には借りができちまったな」ボソ 打ち止め「ん? なんか言った?」 一方通行「なンでもねェよ」 ギィ……パタン 美琴「ふぅ、よかったよかった。どうなることかと思ったけど」 美琴「アイツももっと素直になればいいのに」 美琴「ま、一方通行の意外な面も見れて面白かったかな」 美琴「じゃ、今日はこの辺で帰るとしますか。じゃあねー」 おしまい
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autolink ID/W13-001 カード名:裏社会に生きる少年 一方通行(アクセラレータ) カテゴリ:キャラクター 色:黄 レベル:1 コスト:1 トリガー:1 パワー:5000 ソウル:1 特徴:《超能力》? 【永】記憶 あなたの思い出が2枚以上なら、このカードのソウルを+1。 【自】アンコール[手札のキャラを1枚控え室に置く](このカードが舞台から控え室に置かれた時、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、このカードがいた枠にレストして置く) 手間かけさせやがって レアリティ:RR illust. 11/01/28 今日のカード。 記憶によりソウルパンプ可能な手札アンコール持ちキャラ。 記憶に必要な思い出は2枚であり、同タイトル内の黄色には思い出に行くカードが御坂妹と待ち合わせと“無能力者”当麻くらいしかないため、 レベル1の段階では条件を満たせない可能性もある。 またソウルパンプもレベル1の時点ではそこまで効果的ではないことが多い。 いたずらっ子 打ち止めのシナジーで回収可能、かつパワーが最大6000まで上昇するが、打ち止め自体がそこまでパワーが高くなく、このカードもソウルパンプという性質上サイドで殴るカードになりそうである。 レベル1の時点よりは、コスト1で出せるソウル2キャラとして高ソウルが欲しい+ストックを温存したい終盤で活躍できるカードか。 RRというレアリティにしては、いささかパワー不足と言わざるを得ない1枚。せめてトリガー無しなら…… 劇画ショックを用いれば【伊織メガホン】のようなソウルゲーに挑む事が可能になる点は及第点。 記憶を発動できなかった場合は、こちらを用いてみたい。 ・関連カード カード名 レベル/コスト スペック 色 備考 いたずらっ子 打ち止め 0/0 500/1/0 黄 絆
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一方通行 ◆fCVqFlAXCI 「何なンだこりゃ……またクソみてェなゲームに巻き込まれちまったじゃねェか」 木々に囲まれた森の中、月明かりすら届かない空間で一人の少年が吐き捨てるように言った。 黒一色の空間に相反するようにどこまでも白く、白く、白く、白い印象を他に与える少年。彼の住む世界では一方通行と呼ばれたその男は、道を歩きながらぼんやりと考える。 (チッ……こンな場所に連れて来られて、殺しあえだァ?ふざっけんなクソったれ。ンな馬鹿げた事ホイホイ聞くわけねェだろうが) 一方通行は思う。 ならどうする? 殺し合いに参加するわけでもなく、かといって皆で主催者を倒そう!なんてのは論外。 今の一方通行には時間制限がある。 とある少女を救おうとして、柄にも無い事をした挙句演算能力の殆どを失い、今じゃ機械と妹達(シスターズ)に演算を任せきり、機械の電池が切れるまでの15分限定の最強に過ぎない。 反射が機能する間は文字通り無敵だが、15分を過ぎてしまえば喋る事すらできず、のたれ死ぬのを待つだけの存在となる。 そこでふと一方通行は気付いた。 (なンで普通に喋れてんだァ?名簿を見た分じゃアイツは愚か妹達すら参加してなかったじゃねェか……) 突如、一方通行の目が見開かれる。 「はっ……そォゆゥ事かよ」 頭に浮かぶのは一つの可能性。 この空間に来て一方通行の能力が普通に使えるその理由。 自分を含む数十人の人間を拉致できる能力。 何も、攫われたのがここに連れて来られた人間だけとは限らない。 「くそが……」 そこから推測される一つの可能性。 「くそったれがあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」 主催者達は打ち止め(ラストオーダー)をも拉致している。 (笑わせてくれンじゃねェか。精々てめェの望みどおりにケツ振って愉快に踊ってやンよ) 咆哮と共に一方通行は決意する。 (丁度良い生贄がいンじゃねェか) 一方通行の視界に獲物の存在が映る。 とても普通の人間とは思えない真っ赤な真っ赤な存在。 今、狩りが始まる。 * 「はっはァ!ンだァその逃げ腰は。愉快にケツ振りやがって誘ってンのかァ!?」 嘲笑と共に白い悪魔が駆ける。 状況は圧倒的に一方通行の有利だった。 目の前の赤い影の怪物は、高い身体能力を誇っているが、反射の前には全てが意味を成さず。 むしろ攻撃してきた赤い影の方にダメージが向かう。 これでもう何度目かになる繰り返し。 一方通行がベクトルの向きを変え、勢いを加速させた砂の弾丸を飛ばす。 赤い影は大きく右へ跳ぶ事で難なくそれを回避。 着地と同時に手に持ったナイフを額に向けて放ってくる。 「無駄だってのがわかんねェのか?」 対して一方通行は避けようともせず額でナイフを受け止たかと思えば、綺麗に斜線上を辿ってナイフは投擲者の下へ。 それをまた赤い影は避ける。 (チッ……負ける要素はねェが、こンな所で無駄に力ァ消費するのは勿体ねェ) 一方通行が一方的に押しているとは言え、参加者を皆殺しにするには成るべく消費を抑えなくてはいけない。 (一気に決めるか……っはァ!?) 一気に決めようとした一方通行の眼前に拳が現れる。 (真性の馬鹿かコイツ?ンなンじゃてめェの手首が砕けるだけだろォが) いくら戦闘中に思考に意識を飛ばしていたとは言え、こうもあっさりと距離を詰め拳を振るう赤い影のスペックは高いが、それは全て一方通行の有利に働く。 このまま何もしなくても相手は自滅する。 ……そう思っていた一方通行の顔面に、とある幻想殺しの比ではない威力の拳が突き刺さる。 「ガっ……ァ…っざけんなァ!!!」 有り得ない。 衝動的に叫んだものの一方通行の頭には?マークが浮かぶ。 (あの無能力者みてェな力か?いや、ンな力があンなら何で最初から使わねェンだ) 狼狽する一方通行を見て赤い影が口を開く。 「原理は良くわからないが……お前の力は反射……いやベクトル操作ってやつ、だろ?」 当たりだ。 反射ではなく、能力の本質を見切ったのは素直に感嘆する。 問題は、どうやってそれを突破したか、だ。 「だったら簡単だ。向きを変えられるなら、お前の方に拳が向かうよう調整すれば良いだけだ」 驚愕する一方通行を前に赤い影は淡々と言葉を放つ。 「はァ!?ぶっつけ本番で、ンな事が出来ると思ってンのかよ!」 一方通行の疑問は当然だ。 仮にこの能力の本質に気付いても状況は何も変わらない。 反射を防ぐ術など無い筈なのだから。 今赤い影が言った方法が唯一といっても良い。 ……だが、失敗すれば腕がアウトだ。 確証も何も無い状況で、その作戦は無意味に過ぎない。 だが 「無論だ。何故なら、世界は俺の物だからな」 想像を絶する答えが返ってくる。 「この世界は俺のものだ。ひょっとしたら、この世界ってのは俺が見てる長い夢の中じゃないのかとさえ思ってる。 だってそうだろ?ひょっとしたらお前は幻かもしれないし、俺にはお前が本当に存在しているのか証明が出来ない。つまり、この世界は俺中心って事だと思ったわけだ。 俺が『できる』と信じた事は絶対に出来るし、 多分俺が寿命で死にそうな時、不老不死の薬とかが出来るに違いないさ。もしくは今見てる夢から覚めて、また別の夢に行くんだろう。つまり、俺の存在は永遠ってわけだ」 「なンで……なンでそンな都合の良い解釈ができンだよ!?シクれば腕がオシャカになンだろォが」 「俺は想像力に乏しくてな。自分に出来ない事が全く想像できない。考えられないんだよ」 イカれてやがる。 一方通行は目の前の存在をそう決定つける。 さっさと始末しようと力を使おうとする。 が 「おっと。もうタネは割れてるんだ。もう俺にはその力は通用しない」 言葉と同時に、拳が顔面に突き刺さる。 何度も、何祖も、何度も、何度も、何度も、何度も、何祖も、何度も、何度も、何度も、 何度も、何祖も、何度も、何度も、何度も、何度も、何祖も、何度も、何度も、何度も、 何度も、何祖も、何度も、何度も、何度も。 力を使う暇さえ与えられない。 鼻血が詰まり呼吸が出来ない。 「ガっ…………くそ……ったれ…が……」 そうして、白い少年の意識は赤に染まっていく。 * 赤い影……クレアは、目の前の白の呼吸が止まったところで殴るのを止める。 いきなり襲い掛かってきたこの少年。 奇妙な力を使うが自分の敵ではなかった。 「さて、どうするかな」 クレアにゲームに乗るつもりは無い。 今回は降りかかる火の粉を払うために迎撃したが、自分から積極的に動こうとは思っていなかった。 真っ赤に染まった白の前でぼんやりと思案する。 その思考がどちらに向くかは、今は誰にもわからない。 【一方通行@とある魔術の禁書目録 死亡確認】 【H-2 森の中 1日目 深夜】 【クレア・スタンフィールド@BACCANO!】 [状態] 健康 拳が血でべっとり [装備] 無し [道具] 支給品一式×2 未確認支給品0~3 [思考・状況] 1 どうするかな 時系列順で読む Back ストレイト・クーガー Next 主役 投下順で読む Back ストレイト・クーガー Next 主役 GAME START クレア・スタンフィールド Show me the way to you GAME START 一方通行 死亡